趣味で美術館・博物館によく行きます。
その上で注意した方がいいことと、館内の見方について思ったことを書きます。
結論としては「禁止事項を守って、自由に見る。」になります。
※注意事項
美術館は貴重な作品があり、鑑賞中の他人がいる為、それらに対するリスクの回避が重要です。
どこの美術館でも館内の禁止事項は書かれていますので、必ず確認しましょう。
大きくは下記2点を気にしておけば問題ありません。
- 作品への危害(傷、汚れ)
- 他人への危害(接触、騒音)
触るのはもちろん、飲食などの禁止事項も何かあった時のリスクを回避する為です。
(現代芸術にある参加型の作品は例外です。)
大きな手荷物はリスクが高いので、ロッカーに入れるのが理想です。
リュックを持ち込む場合は前に背負いましょう。
後ろに背負ったままだと、周りに当たるリスクが高くなります。
集中して見るなら注意力は散漫になるのでなおさらです。
ちなみに、大きなリュックを背負ったまま急に方向転換されると、遠心力で威圧感を感じます。
「当たってないから大丈夫。」はマナーとしては足りてませんね。
作品に何かあった場合
自分のお金だけの問題で済まなくなります。
展示されている作品には他の美術館からのレンタルも多く、特別展になると海外からもレンタルしています。
「ルーブル美術館展」なら当然、ルーブル美術館の所蔵品になります。
もし、日本で傷が付いたとなると、印象が悪くなり今後貸りれなくなるかもしれません。
そして、そういう事は世界中に知れ渡ります。
日本全体、そして未来への問題になることを忘れてはいけません。
他人と何かあった場合
美術館で「ぶつかった、妨害された」と言った揉め事のニュースを聞いたことがあります。
ニュースで聞いただけではどっちが悪いとは判断できませんが、被害者はもちろん気の毒ですし、現場にいた鑑賞者も居心地悪かったでしょう。
基本的には一般常識として迷惑行為をしなければいいだけです。
しいて言えば、複数人で行く場合に声の大きさには注意した方がいいです。
仲間内で盛り上がると周りが見えなくなります。
作品見て盛り上がるのはわかりますが、ただの世間話で盛り上がるのはいかがなものかと思います。
TPOの大切さを感じます。
注意事項のまとめ
館内の禁止事項を守れば問題ありません。
よく書かれているのは下記のような項目です。
- スケッチ
- 写真
- 飲食
- 電話(マナーモードにする)
- 走らない
- 作品に触れる
- 会話や靴の音
- 大きな荷物
ペットや危険物の持ち込み等も書かれている場合もあります。
写真やスケッチはOKの場合もありますが、前提としては駄目と思っていた方が無難です。
見方について
持ち物は少なめに
手荷物はできるだけロッカーに預けることがお勧めです。
冬場は上着も預けましょう。
周りの迷惑を避けることもありますが、単純に疲れます。
人気のある展覧会ではロッカーが空いてないこともよくあります。
その時は待つか諦めてそのまま見にいきます。
ちなみに、自分はロッカーに預けて必要なものだけトートバックに入れて見に行きます。
鉛筆・手帳は説明文を見て気になったことや、わからない単語をメモするのに使います。
休憩場所があればスマホで調べたり、家に持ち帰ったりします。
場所によっては鉛筆でスケッチもできます。
単眼鏡は混雑時に離れた位置から見る場合や細かい装飾を見るのに使います。
モノキュラー、ギャラリースコープ、ミュージアムスコープとも言います。
最初はOLYMPUSの「Monocular I」(倍率8倍)を使ってましたが、もっと拡大したくなって買い替えました。(今は廃版のようです。)
今は池田レンズの「KM-820」(8倍)を使ってます。
細かい装飾も見えたりするので、重宝しています。
上を見ればキリがないですが、安くないので悩ましいです。
財布だけならポケットで十分かもしれませんが、出品リストやチラシも取るので、自分はトートバックがベストですね。
作品の見方は基本的に自由
作品が先か説明が先か
基本的に自由ですが、まずは作品を見ることを勧めたいです。
せっかくなので先入観の無い状態で見たい所です。
説明文(キャプション)は後から読みましょう。
鑑賞の仕方については下記の書籍を読んで色々考えさせられました。
説明文自体が不要とは考えていません。
個人的に歴史やうんちくが好きだということもありますが、名画が「名画」である理由は作者や作品の歴史による所も多いと考えているからです。
これは作品の種類によっても変わります。
- 知的要素が高い
宗教画、絵巻など絵自体が説明的であり、意味のあるもの - 感覚的要素が高い
現代芸術のように見ても意味が分からないもの
感覚的な作品は説明は無くてもいいと思います。
まぁ、作者名位は知りたいですが。
わからなくてもいい
現代芸術は見ても理解しにくく、作者の自己主張を表現していることが多いので、自分が見て何か思ったり感じることで1つの作品なのかな、と思っています。
説明を受けるのも野暮かもしれせん。
感じたことが作者の意図と違っていてもそれはそれ。
「芸術のわからんヤツ」と言う人もいるかもしれませんが、そんなつまらんこと言うヤツは無視しましょう。
作品によっては好きも嫌いも感じないこともあると思います。
何も感じない作品があっても大丈夫ですので、安心して下さい。
館内の周り方
理想は2周
1周目:流し見。気になる作品を確認。
2周目:気になる作品を見る。説明を読む。
人気の展覧会だと混雑します。
そして、元を取ってやろうと言わんばかりに気合を入れて見に来てる人が多く、そういう人は1つ目から全力で見ようとします。
そうすると興味のない絵もじっくり見ることになり、すぐに疲れてしまいます。
結果、後半になると流し見になります。
だから後半の方が空いてくることが多いです。
これはとても勿体ない見方です。
興味のない作品に時間をかけても記憶に残りません。
前半に体力と時間を使い、後半の作品が流し見になるなら、まずは全体を見ましょう。
興味のある作品をチェックしておけば、作品ごとで時間の配分ができます。
興味のない作品を沢山見た場合と、興味のある作品をじっくり見た場合では後者の方が満足感が高いはずです。
時間と体力には限界があります。
良い感じにペース配分しましょう!
全ての美術館で言えることですが、よほど好きでない限り全作品を全力で見るのはしんどいです。
混雑時
行列ができる位に混雑していると、スタッフから「立ち止まらないで下さい、少しずつ進んで下さい」と促されることが多いです。
牛歩の如くガラスに張り付きながら進んでいきます。
じっくり見たくても止まれません。
じっくり見たい場合は最前列から離れた位置から見ます。
こういう時に単眼鏡があると便利なんです。
並び方
注意事項と言う程ではないですが、並んでいる時に気を付けて欲しいことがあります。
- 割り込んでくる人に遠慮は不要
- じっくり見るなら進行方向側へ
■割り込んで覗こうとする人に気遣い不要
図々しい人もいます。
悪気が無いけど、絵に集中して近づいてしまう人もいます。
でも最前列が優先ですので、遠慮してはいけません。
割り込んだ人に遠慮することで、後ろの多くの人にとっての迷惑になります。
■じっくり見るなら進行方向側へ進んでから
進行方向が右から左の場合、作品の右端辺りで作品自体が見えてきます。
見始めると左側が空いても気付かずに右端のまま見続ける人が結構います。
この場合、左端まで進んでくれれば、後ろの人も中央~右端から見ることができます。
見終われば先に進むこともできます。
<右端で止まってしまうパターン>
↓ここで止まると後ろも止まる
←○ ●○○○○
[絵]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
前空いてるのに進まない…ッ!!
<左端まで進むパターン>
↓左端で止まれば後ろも見れる
見終わった人は先にも進める
○←、
←○ ●○○○○
[絵]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
進みたい人は進める…ッ!!
周りを気にせず楽しみたい気持ちはわかりますし、集中してると気付かないこともあります。
ただ、混雑時はできるだけ周りへの気遣いができるといいですね。
以上
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