週刊少年ジャンプで連載されていた競馬漫画です。
アニメ化もされた人気作品です。
続編の「たいようのマキバオー」は週刊プレイボーイ、「たいようのマキバオーW」はウェブの週プレNEWSで連載されていました。
つの丸先生の「たいようのマキバオー」連載中のインタビュー記事があるので載せておきます。
競馬のことは殆ど知らなかったそうです。
漫画
No | 作品名 | 著者 | 出版社 | 巻数 | 評価 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | みどりのマキバオー | つの丸 | 集英社 | 全16巻(単行本) 全12巻(文庫) | S | 週刊少年ジャンプ |
2 | たいようのマキバオー | つの丸 | 集英社 | 全16巻 | A | 週刊プレイボーイ |
3 | たいようのマキバオーW | つの丸 | 集英社 | 全20巻 | A | 週プレNEWS |
概要
マキバオーが生まれる所から始まります。
最初は前作の「モンモンモン」と同系統のギャグ漫画でした。
レースが始まり、仲間やライバルが増えてからはスポ根ものに変わっていきます。
絵だけでは信じられませんが、純粋にライバル関係やレースの内容が熱いです。
特に中盤以降のレースは躍動感があり、迫力があります。
「モンモンモン」の頃からは想像もできません。
こんなに格好良い絵が描ける人だったのかと驚いたものです。
感想(※ネタばれあり)
<①誕生~カスケード登場~デビュー戦>
最初はギャグ要素が強いので、人によっては抵抗があるかもしれません。
レースの描写も最初はそんなに上手くはないです。
中盤以降の絵と比較すると吃驚します。
とりあえず函館3歳Sあたりまでは読んで欲しいですね。
永遠のライバル・カスケードは1巻から登場します。
デビュー前にカスケードに負けてからが本格的な競馬漫画としての始まりになります。
<②函館3歳S~朝日杯3歳S~モンゴル編>
レースが増えると沢山のライバルが登場し、熱い戦いが繰り広げられます。
この時点でもう王道のスポ根少年漫画しています。
4巻ぐらいからレースの絵にも迫力が出てきます。
カスケード以外のライバルとしてまず登場するのはニトロニクスとアンカルジアです。
この2頭はデビュー2戦目の函館3歳Sで戦ってから、その後もよく登場します。
レース以外での交流も多いので敵というよりは仲間感が強いです。
ニトロニクスはわかりやすいキャラなので愛嬌がありますね。
そして、朝日杯3歳Sで登場するのがアマゴワクチンです。
朝日杯3歳Sはカスケードとの直接対決もあり、このレース以降に3強と呼ばれるようになります。
物語的にもこの3頭が話題になることが多いです。
ワクチンも熱い馬なんです。
モンゴル編は修業です。
昔ながらのスポ根でありそうな展開で、新技「マスタングスペシャル」ができるようになります。
<③皐月賞~NHKマイルC~ダービー>
皐月賞は2度目の3強対決です。
ワクチンは万全でないにも関わらず、駆け引きでレースを楽しませてくれました。
個人的に好きなサトミアマゾンも登場します。
地方馬代表で、この先も何度か戦います。
実は初登場は皐月賞前の弥生賞(※)でした。
(※マキバオーは出てなくて、モーリーアローが出ていたレース)
レースは最後までわからない展開でしたが、最後はまさかの落馬でした。
この時点で嫌なフラグは立ってますね。
さて、今度はしばらく目立ってなかったニトロニクスにスポットが当たります。
カスケードとNHKマイルCで初対決です。
マキバオー以外のレースでは一番長めに描かれたレースかもしれません。
見応えのあるレースでした。
そして競馬を知らなくても知っている数少ないレースの一つ、日本ダービーです。
ワクチンがいないのは残念だったけど、一番のライバルであるカスケードとの対決は激熱でした。
ワクチンがいないのは残念だったけど、一番のライバルはカスケードです。
ちなみに、今回もサトミアマゾンが出ていて、いい役割を果たしています。
チュウ兵衛の最期は、衝撃的でした。
物語の流れからあり得ることでしたが、まさか本当に…、という気持ちが大きかったです。
<④マキバコ登場~菊花賞>
妹のマキバコが登場します。
最初はシリアスな出会いでしたが、その後は完全にギャグ要因でした。
作者が好きそうなキャラです。
ワクチンがケガから完全復活です。
菊花賞でのワクチンの振り向きざまの眼が印象的です。
意外ですが、つの丸先生は見せ方が上手いんです。
菊花賞はサトミアマゾンも活躍しますが、残念ながら漫画の中ではこれが最後のレースになります。
<⑤有馬記念>
本編の最終戦となる「有馬記念」です。
ここにニトロとアンカルジアが選ばれているのは感慨深いですね。
そして3強対決もこれで決着です。
レースはもちろん胸熱の展開でした。
終盤の流れが最高でしたね。
カスケードを抜く所も描き方が上手いです。
ジャンプ史の中でも名シーンだと思います。
意外ですが、つの丸先生は見せ方が上手いんです。
終わってみると12巻とは思えない位に内容が詰まった物語でした。
マキバオーは展開が早いのも良い所です。
<⑥ワールドカップ>
第2部と言うよりは最終章ですね。
個人的には好きでしたが、連載当時は急に終わったので終わり方の印象が良くなかった。
単行本では最終話が追加されて物語としてはまとめてはいます。
最終話は良かったです。
ワールドカップの展開自体が日本はじり貧の流れだったので、短かったのは仕方がないとも思います。
最終戦以外で良かったのは第2戦のトゥーカッターとワクチンのコンビです。
トゥーカッターの自分を犠牲した作戦からのエルサレムの絶望感が半端なかったです。
そして、そのエルサレムと対決する第5戦(日本としては最終戦)。
ゴール前やその後のレースの回想はいつ見ても泣きそうになります。
つの丸め…ッ‼
それにしても、ジャンプ誌上での終わり方は今思い出しても納得できません。
最終話を別誌に載せる手法は今も続いてます。
商業的に色々理由はあるのでしょうが、読者としては嫌なやり方です。
アニメ
TVアニメ25周年記念でBlu-ray BOXが2022年7月27日発売です。
特典として、原作最終話「終わらない挑戦‼」の新作アニメ(5分)があります。
本当は最期だけじゃなくて、ワールドカップ自体をアニメ化して欲しい。
5分は短過ぎます。
もちろん、無いよりは良いです。
概要
第一部と有馬記念の後にオリジナルストーリーが作られました。
コミックスで言うと12巻までアニメ化されたことになります。
大きな違いとしてはアニメオリジナルキャラが登場します。
ストーリー的には不要ですが、子供向けのアニメだから子供を入れたんだと思います。
今見ると作画や効果音が幽遊白書に似ていると思って調べてみると、同じ会社「スタジオぴえろ」でした。
時間帯も幽遊白書⇒忍空⇒マキバオーと同じでした。
忍空は技の説明の仕方とかが明らかに一緒だったのでわかりやすかったです。
そして、カスケードの声優は戸愚呂(弟)と同じ玄田哲章さんです。
調べてみると共通の声優さんは結構いるようです。
マキバオー | 幽遊白書 | 声優 |
---|---|---|
チュウ兵衛 | 桑原和真 | 千葉繁 |
飯富昌虎 | 煙鬼 | 飯塚昭三 |
飯富源次郎 | 垂金権造 | 緒方賢一 |
三枝友則 (若ぞう) | 仙水忍(学生) | 石田彰 |
カスケード | 戸愚呂(弟) | 玄田哲章 |
オヤジ | 戸愚呂(兄)、など | 鈴木勝美 |
アマゴワクチン | 凍矢、など | 松本保典 |
ニトロニクス | 倫霾(霊界特別防衛隊) | 石井康嗣 |
アンカルジア | 天沼月人、など | 亀井芳子 |
トゥーカッター | エンマ大王、室田繁、など | 福田信昭 |
サトミアマゾン | 周、など | 伊藤栄次 |
マキバコ | 修羅、など | 大谷育江 |
ピーター II | 痩傑 | 小杉十郎太 |
スーパースナッズ | 佐藤快晴 | 高乃麗 |
ヒゲサイクロン | 岩本、など | 稲葉実 |
堀江信彦 | 白虎 | 渡部猛 |
木曽政義 | 青龍 | 千田光男 |
飯富勝 | 軀 | 高山みなみ |
本多麗 | 雪菜、プーなど | 白鳥由里 |
胸尻諸美 | ぼたん | 深雪さなえ |
ジャイアントバーバ | 魔金太郎 | 宇垣秀成 |
■主題歌
完全にアニメ用に作られた歌ですが、どちらもカバーという珍しい構成。
「とってもウマナミ」が好きで、たまに聴きたくなります。
下品なようで深いような歌詞が面白いです。
感想(※ネタばれあり)
声優は特に違和感も無く、良かったと思います。
マキバオーの声の犬山イヌコさんはつの丸からの指名だそうです。
適役ですね。
アニメのオリジナル要素で言うと、子供達や女性記者は必要だったかは疑問です。
本多麗はかなり五月蠅いキャラです。
そしてもう一つ、原作と大きく違いはチュウ兵衛が死なないことです。
チュウ兵衛が死なない有馬記念が見れるので、パラレルワールドみたいな感じですね。
以上
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