【漫画の感想】みどりのマキバオー |レースが熱い!格好いい!

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マキバオー
マキバオー「アッポーピーズ」
道具(※以降の落書きも共通)
  • 筆ペン(顔料/うす墨)
  • ノート(リングノート)

週刊少年ジャンプで連載されていた競馬漫画です。
アニメ化もされた人気作品です。

続編の「たいようのマキバオー」は週刊プレイボーイ、「たいようのマキバオーW」はウェブの週プレNEWSで連載されていました。


つの丸先生の「たいようのマキバオー」連載中のインタビュー記事があるので載せておきます。
競馬のことは殆ど知らなかったそうです。

漫画

No作品名著者出版社巻数評価備考
1みどりのマキバオーつの丸集英社全16巻(単行本)
全12巻(文庫) 
S週刊少年ジャンプ
2たいようのマキバオー つの丸集英社全16巻A週刊プレイボーイ
3たいようのマキバオーWつの丸集英社全20巻A週プレNEWS
2022/05/19時点

概要

マキバオーが生まれる所から始まります。
最初は前作の「モンモンモン」と同系統のギャグ漫画でした。
レースが始まり、仲間やライバルが増えてからはスポ根ものに変わっていきます。

絵だけでは信じられませんが、純粋にライバル関係やレースの内容が熱いです。
特に中盤以降のレースは躍動感があり、迫力があります
「モンモンモン」の頃からは想像もできません。
こんなに格好良い絵が描ける人だったのかと驚いたものです。

感想(※ネタばれあり)

ストーリーの概略

① 1巻~ 2巻 誕生~カスケード登場~デビュー戦
② 3巻~ 5巻 函館3歳S~朝日杯3歳S~モンゴル編
③ 6巻~ 8巻 皐月賞~NHKマイルC~ダービー
④ 9巻~11巻 マキバコ登場~菊花賞
⑤11巻~12巻 有馬記念
⑥13巻~16巻 ワールドカップ

<①誕生~カスケード登場~デビュー戦>
最初はギャグ要素が強いので、人によっては抵抗があるかもしれません。
レースの描写も最初はそんなに上手くはないです。
中盤以降の絵と比較すると吃驚します。
とりあえず函館3歳Sあたりまでは読んで欲しいですね。

永遠のライバル・カスケードは1巻から登場します。
デビュー前にカスケードに負けてからが本格的な競馬漫画としての始まりになります。

<②函館3歳S~朝日杯3歳S~モンゴル編>
レースが増えると沢山のライバルが登場し、熱い戦いが繰り広げられます。
この時点でもう王道のスポ根少年漫画しています。
4巻ぐらいからレースの絵にも迫力が出てきます。


カスケード以外のライバルとしてまず登場するのはニトロニクスとアンカルジアです。
この2頭はデビュー2戦目の函館3歳Sで戦ってから、その後もよく登場します。
レース以外での交流も多いので敵というよりは仲間感が強いです。
ニトロニクスはわかりやすいキャラなので愛嬌がありますね。


そして、朝日杯3歳Sで登場するのがアマゴワクチンです。
朝日杯3歳Sはカスケードとの直接対決もあり、このレース以降に3強と呼ばれるようになります。
物語的にもこの3頭が話題になることが多いです。
ワクチンも熱い馬なんです。


モンゴル編は修業です。
昔ながらのスポ根でありそうな展開で、新技「マスタングスペシャル」ができるようになります。

<③皐月賞~NHKマイルC~ダービー>
皐月賞は2度目の3強対決です。
ワクチンは万全でないにも関わらず、駆け引きでレースを楽しませてくれました。

個人的に好きなサトミアマゾンも登場します。
地方馬代表で、この先も何度か戦います。
実は初登場は皐月賞前の弥生賞(※)でした。
(※マキバオーは出てなくて、モーリーアローが出ていたレース)

レースは最後までわからない展開でしたが、最後はまさかの落馬でした。
この時点で嫌なフラグは立ってますね。


さて、今度はしばらく目立ってなかったニトロニクスにスポットが当たります。
カスケードとNHKマイルCで初対決です。
マキバオー以外のレースでは一番長めに描かれたレースかもしれません。
見応えのあるレースでした。

ニトロニクス
ニトロニクス「オレはもうキレたぜ…」

そして競馬を知らなくても知っている数少ないレースの一つ、日本ダービーです。
ワクチンがいないのは残念だったけど、一番のライバルであるカスケードとの対決は激熱でした。
ワクチンがいないのは残念だったけど、一番のライバルはカスケードです。
ちなみに、今回もサトミアマゾンが出ていて、いい役割を果たしています。

サトミアマゾン
サトミアマゾン
「勝負から逃げるのは…それ以下じゃねえか!!」

チュウ兵衛の最期は、衝撃的でした。
物語の流れからあり得ることでしたが、まさか本当に…、という気持ちが大きかったです。

チュウ兵衛
チュウ兵衛

<④マキバコ登場~菊花賞>
妹のマキバコが登場します。
最初はシリアスな出会いでしたが、その後は完全にギャグ要因でした。
作者が好きそうなキャラです。


ワクチンがケガから完全復活です。
菊花賞でのワクチンの振り向きざまの眼が印象的です。
意外ですが、つの丸先生は見せ方が上手いんです。

アマゴワクチン
アマゴワクチン

菊花賞はサトミアマゾンも活躍しますが、残念ながら漫画の中ではこれが最後のレースになります。


<⑤有馬記念>
本編の最終戦となる「有馬記念」です。
ここにニトロとアンカルジアが選ばれているのは感慨深いですね。
そして3強対決もこれで決着です。

レースはもちろん胸熱の展開でした。
終盤の流れが最高でしたね。

カスケード
カスケード「おせえんだよ…」

カスケードを抜く所も描き方が上手いです。
ジャンプ史の中でも名シーンだと思います。
意外ですが、つの丸先生は見せ方が上手いんです。

終わってみると12巻とは思えない位に内容が詰まった物語でした。
マキバオーは展開が早いのも良い所です。


<⑥ワールドカップ>
第2部と言うよりは最終章ですね。
個人的には好きでしたが、連載当時は急に終わったので終わり方の印象が良くなかった。
単行本では最終話が追加されて物語としてはまとめてはいます。
最終話は良かったです。

ワールドカップの展開自体が日本はじり貧の流れだったので、短かったのは仕方がないとも思います。
最終戦以外で良かったのは第2戦のトゥーカッターとワクチンのコンビです。
トゥーカッターの自分を犠牲した作戦からのエルサレムの絶望感が半端なかったです。
そして、そのエルサレムと対決する第5戦(日本としては最終戦)。
ゴール前やその後のレースの回想はいつ見ても泣きそうになります。

飯富源次郎
飯富源次郎「鵡川へ帰ろう…」
ナツメ
ナツメ

つの丸め…ッ‼


それにしても、ジャンプ誌上での終わり方は今思い出しても納得できません。
最終話を別誌に載せる手法は今も続いてます。
商業的に色々理由はあるのでしょうが、読者としては嫌なやり方です。

アニメ

TVアニメ25周年記念でBlu-ray BOXが2022年7月27日発売です。
特典として、原作最終話「終わらない挑戦‼」の新作アニメ(5分)があります
本当は最期だけじゃなくて、ワールドカップ自体をアニメ化して欲しい。
5分は短過ぎます。
もちろん、無いよりは良いです。

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概要

第一部と有馬記念の後にオリジナルストーリーが作られました。
コミックスで言うと12巻までアニメ化されたことになります。
大きな違いとしてはアニメオリジナルキャラが登場します。
ストーリー的には不要ですが、子供向けのアニメだから子供を入れたんだと思います。

アニメオリジナルキャラ
  1. 飯富勝…みどり牧場の牧場主である
        飯富源次郎の息子
  2. 本多麗…カスケードの馬主である
        本多平七郎の娘
  3. 堀江ヒゲ治…ひげ牧場の牧場主である
          堀江信彦の息子
  4. 胸尻諸美…競馬記者(※)
    ※漫画での嶋島記者の立場になり、
     嶋島自身はライバル誌の記者となっている

他にもオリジナルストーリーの中で登場する馬もいます。

今見ると作画や効果音が幽遊白書に似ていると思って調べてみると、同じ会社「スタジオぴえろ」でした。
時間帯も幽遊白書⇒忍空⇒マキバオーと同じでした。
忍空は技の説明の仕方とかが明らかに一緒だったのでわかりやすかったです。

そして、カスケードの声優は戸愚呂(弟)と同じ玄田哲章さんです。
調べてみると共通の声優さんは結構いるようです。

マキバオー幽遊白書声優
チュウ兵衛桑原和真千葉繁
飯富昌虎おぶまさとら煙鬼えんき飯塚昭三
飯富源次郎おぶげんじろう垂金権造たるかねごんぞう緒方賢一
三枝友則さえぐさとものり (若ぞう)仙水忍せんすいしのぶ(学生)石田彰
カスケード戸愚呂とぐろ(弟)玄田哲章げんだてっしょう
オヤジ戸愚呂(兄)、など鈴木勝美すずきかつみ
アマゴワクチン凍矢、など松本保典やすのり
ニトロニクス倫霾りんばい(霊界特別防衛隊)石井康嗣こうじ
アンカルジア天沼月人あまぬまつきひと、など亀井芳子よしこ
トゥーカッターエンマ大王、室田繁むろたしげる、など福田信昭のぶあき
サトミアマゾンしゅう、など伊藤栄次えいじ
マキバコ修羅、など大谷育江いくえ
ピーター II痩傑そうけつ小杉十郎太じゅうろうた
スーパースナッズ佐藤快晴かいせい高乃麗たかのうらら
ヒゲサイクロン岩本、など稲葉みのる
堀江信彦白虎渡部猛わたべたけし
木曽政義青龍千田せんだ光男みつお
飯富勝おぶまさるむくろ高山みなみ
本多麗ほんだうらら雪菜、プーなど白鳥由里ゆり
胸尻諸美むねじりもろみぼたん深雪みゆきさなえ
ジャイアントバーバ 魔金太郎宇垣秀成うがきひでなり

■主題歌

主題歌一覧

OP F・MAP「走れマキバオー」
   原曲「走れコウタロー」
ED MEN’S 5「とってもウマナミ」
   原曲「君の瞳に恋してる」

完全にアニメ用に作られた歌ですが、どちらもカバーという珍しい構成。
「とってもウマナミ」が好きで、たまに聴きたくなります。
下品なようで深いような歌詞が面白いです。

感想(※ネタばれあり)

声優は特に違和感も無く、良かったと思います。
マキバオーの声の犬山イヌコさんはつの丸からの指名だそうです。
適役ですね。

アニメのオリジナル要素で言うと、子供達や女性記者は必要だったかは疑問です。
本多麗はかなり五月蠅いキャラです。

そしてもう一つ、原作と大きく違いはチュウ兵衛が死なないことです。
チュウ兵衛が死なない有馬記念が見れるので、パラレルワールドみたいな感じですね。


以上

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