イギリス人女性冒険家のイザベラ・バードが主人公の漫画です。
月刊のハルタで隔月連載中です。(2023年時点)
漫画
No | 作品名 | 著者 | 出版社 | 巻数 | 評価 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ふしぎの国のバード | 佐々大河 | KADOKAWA | 既刊9巻 | S | ー |
概要
イザベラ・バードの著書である「日本奥地紀行」を元にオリジナルの要素を加えた作品です。
明治の頃の東北の文化や風俗が描かれていて、興味深いです。
原著の方はまだ読んでません。
漫画を楽しみに読んでいるので、漫画が終わったら読んでみます。
作品の特徴として、日本人の台詞がくずし字になっていて読めそうで読めません。
バードさんを中心に描いているので、英語の言葉のみが読める文字になっています。
言葉の違う国にきた様子を伝えるのに良い表現かもしれません。
明治時代の日本の東北が漫画で描かれるのは珍しい気がします。
バードさんが訪れたのは1878年(明治11年)です。
最近だと、ゴールデンカムイも明治時代ですね。
1907年(明治40年)なので約30年の差があります。
ゴールデンカムイで描かれた北海道は街もかなりできている様子でした。
バードさんの時代はどうでしょうか。
これからの蝦夷入りが楽しみです。(2022年6月現在)
感想(※ネタばれあり)
大まかなストーリーの流れは下記です。
<①横浜~日光~会津~新潟~山形>
バードさんが日本についてから物語が始まります。
日本の文化に驚く様子が描かれますが、現代の日本人にとっても驚くことばかりです。
むしろ共感して読むことができます。
ただ、楽しい話ばかりではないです。
明治11年(1878年)から始まっているので、各地では戊辰戦争の傷跡が残っています。
「ご維新のおかげで ここは今も地獄です」
この辺の話がとても印象的でした。
教科書だとこの時代の街の様子は文明開化あたりの印象しか無いですね。
それはさておき、物語としての面白さには人間関係も重要です。
ベタな話ですが、通訳のイトとの今後の展開は気になる所です。
敵役としてはイトの元の雇い主であるマリーズ氏が出てきます。
このマリーズ氏がかなり高圧的で嫌な人物です。
バードさんとイトとの関係もこの人の存在が色々と障害になっていきそうです。
<②バード過去編>
バードさんが冒険を始めるきっかけが描かれます。
主人公の人間性を描く上で重要なストーリーです。
<③秋田~青森>
紙漉きや葬式、結婚式など色々な地域の文化を楽しめます。
キリスト教徒の話もありつつ、本州の旅を終えていよいよ蝦夷入りです。
バードさんの体調、イトとの関係、そして蝦夷地、と気になる所は尽きません。
物語はいよいよ蝦夷入りです。
アイヌ文化にも興味津々です。
個人的にはマリーズ氏が苦手なので、早めに終わらして欲しい。
[2023/07/13:10巻追記]
一番の懸念事項だったマリーズ氏とイトを巡っての交渉戦です。
自分としては良い感じの展開でした。
以上
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