【美術】大原美術館/特別展「モノクローム」有隣荘

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大原美術館
大原美術館

大原美術館と特別公開されていた有隣荘の企画展の感想です。

大原美術館は以前から行ってみたかった美術館です。

概要

展覧会期間
[常設展](大原美術館)
[特別展](有隣荘)
モノクローム
空間と響きあう色

2023/04/28~2023/05/07
2023/05/05時点

実業家の大原孫三郎が創立した日本初の西洋美術館(1930年開館)です。

エル・グレコの「受胎告知」が有名です。
エル・グレコの作品は日本には2点だけで、もう1点は東京の国立西洋美術館の「十字架のキリスト」です。


大原美術館(本館)
大原美術館(本館)環水平アーク付き

ローマ神殿風の建築様式は周辺の景観に合っているかと言うと・・・好みが分かれそうですが、存在感があります。
西洋美術館なので建物自体はおかしくはないですが、美観地区のど真ん中ではないのが良かったかな。

工芸館の入ってすぐの床がレンガでできていて珍しかったです。
所々、隙間があってレンガがカタカタ鳴るんです。
それぞれの部屋に個性があって面白かったです。

大原美術館(工芸館)
大原美術館(工芸館)

工芸館の一際目を惹く赤い蔵は染色家の芹沢銈介のデザインです。
ここだけ別世界の雰囲気で、遊郭にあっても良さそうな雰囲気です。
中は芹沢銈介の作品が展示されています。

展示内容
  • 本館新展示棟
    「海外の美術」
    「日本の美術」
    「21世紀の美術」
  • 新展示棟
    「幾何学文様-くりかえしの美-」
    「少年民藝館」
  • 工芸館/東洋館
    民藝運動ゆかりの作家たち
  • 分館
    ※改修工事のため休館中
    (作品は本館/新展示棟に展示)
  • 有隣荘
    「モノクローム 空間と響きあう色」

感想

カルダー|波状の舵

No作家名作品名期間備考
アレクサンダー・カルダー波状の舵1974
波状の舵
波状の舵
制作情報

[制作日]
2023年05月02日 鉛筆
2023年05月06日 鉛筆/色鉛筆

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

本館の階段にある吹き抜けの空間を飾る作品です。
展示室の間の場所なので見過ごされやすい作品です。

見たことある作品だと思ったら、大阪の国立国際美術館にありました。
何故か所蔵作品検索では見つからなかったですが、概要のページの画像に写っていました。
こちらは「ロンドン」という作品です。

アマン=ジャン|ヴェニスの祭

No作家名作品名期間備考
エドモン=フランソワ・アマン=ジャンヴェニスの祭1923
ヴェニスの祭
ヴェニスの祭
制作情報

[制作日]
2023年05月02日 鉛筆
2023年05月06日 鉛筆/色鉛筆

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

横4m越えの大きな油彩画です。
上部にある神殿が本館に似ているような、まぁ、同じイタリアなのでローマ神殿風に似てて当然か。

エル・グレコ|受胎告知

No作家名作品名期間備考
エル・グレコ
(ドメニコス・テオトコプーロス)
受胎告知1590-1603

エル・グレコの絵は劇的なんですよね。
それだけに刺激の強い娯楽作品のようで、批判を受けることがあったのも納得です。

従来の「受胎告知」は静寂な雰囲気ですが、これはでかい雷鳴が響いています。

児島虎次郎|朝顔

No作家名作品名期間備考
児島虎次郎朝顔1916-1920

知らない画家だったのですが、画家でありながら大原孫三郎の依頼で絵画の買い付けをしており、この時の収集品が大原美術館の中心になっています。

児島虎次郎の作品でこれが一番印象に残りました
庭園の風景ですが、朝顔が装飾的に配置されていて、女性が真ん中でポーズをとっている構図からミュシャを思い出します。

芹沢銈介

No作家名作品名期間備考
芹沢銈介人の字1964
芹沢銈介可否道(芹沢銈介装幀集)1968-1970獅子文六の小説
人の字
人の字
可否道
可否道
制作情報

[制作日]
2023年05月02日 鉛筆
2023年05月06日 鉛筆/色鉛筆

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

芹沢銈介のデザインは面白い。
周りの木のような絵はどういう意味だろうか。

可否道の「可否」はコーヒーの当て字です。
小説の方は1963年に出版されたものですが、その後に1969年に「コーヒーと恋愛(可否道)」、2013年に「コーヒーと恋愛」として別の装幀で出版されてます。
芹沢版は今は入手が難しそうです。

有隣荘

有隣荘
有隣荘

緑がかった瓦の色が特徴的で、堺の瓦職人に注文したそうです。
ちなみに、設計者は大原美術館の本館と同じで、建築家の薬師寺主計やくしじかずえです。

1階に洋間と和室、2階に和室の構成になっています。
欄間の彫刻が凝っていたり建物自体にも見応えがありました。

2階からは倉敷の街並みが見れるのですが、特別感が凄いです。
言い方は良くないかもしれませんが、良い所から人々を見下ろしていて、2階以上の高さを感じました

企画展については現代芸術が多かったので、正直わからないものが多かったです。
知っている作家さんだと、草間彌生の作品が3点と、民藝関連で富本憲吉、棟方志功、バーナード・リーチらの作品が見れました。

有隣荘は春と秋に1~2週間特別公開されています。
次に行くときは秋も良いですね。


以上

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