【美術】特集展示「新収品お披露目展」/特別展「異界彷徨」大阪歴史博物館

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異界彷徨
異界彷徨

大阪歴史博物館の感想です。
新収品お披露目展」と「異界彷徨」を見てきました。

概要

新収品お披露目展
異界彷徨
展覧会期間
[特集展示]
新収品お披露目展
-令和元年度から3年度まで-
2023/03/23 ~ 2023/05/15
[特別展]
異界彷徨
―怪異・祈り・生と死―

2023/04/22 ~ 2023/06/18
  前期:04/28~05/29
  後期:05/31~06/18
2023/05/20時点

特集展示の方は新たに所蔵品に追加された作品が展示されています。
20点ある根付がお勧めです。細工が細かくて良い。

特別展では妖怪や神仏、民間信仰にか関わるものが展示されています。
種類が幅広く約200点あるので、興味のあるものをじっくり鑑賞すれば良いと思います。

構成

・常設展(7~10階)

・特集展示(8階)

・特別展(6階)
  第1章 怪異と幻想・・・妖怪系が多い
  第2章 祈りと願い・・・神仏系が多い
  第3章 生と死  ・・・地獄や祝い事など

展示替えは下記です。

<第2章>
 ・小柴景山「鍾馗図」 ⇒ 雲谷等悟「鍾馗図」
 ・四天王図 ⇒ 住吉神社図
 ・十二天像 珍海本 (入れ替え)
<第3章>
 ・卒塔婆 (入れ替え)


常設展は大阪の古代からの歴史が知れるので、観光にもお勧めです。
大阪城天守閣とのセット券も出てます。

巡回展

・なし

感想

妖怪関係は見てて面白いので見に行きました。
「美術」とは違うものも多いですが、興味深いです。

渡邊家住宅照明器具【落書き】

No作家名作品名期間備考
笹川愼一ささがわしんいち渡邊家住宅照明器具1937特集展示
渡邊家住宅照明器具
渡邊家住宅照明器具
制作情報

[制作日]
2023年05月13日 鉛筆
2023年05月14日 色鉛筆

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

デザイン的には豪華な感じではなく、無駄のないスッキリしたデザインです。
笹川愼一は建築家で、ガラスに描かれている模様はがよく使ったデザインらしいのですが、化学や物理的な記号にも見えます。
富本憲吉とも交流があったみたいなので、民藝の影響もあったりするのかな。

ネットには情報が少なくて、模様の意味はわかりませんでした。

植村久栄|画稿類ほか 植村久栄所用【落書き】

No作家名作品名期間備考
植村久栄画稿類ほか 植村久栄所用昭和特集展示
画稿類ほか 植村久栄所用
画稿類ほか 植村久栄所用
制作情報

[制作日]
2023年05月13日 鉛筆
2023年05月14日 色鉛筆

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

植村久栄は聞いたことがなかったので、気になりました。
家に帰ってから調べようと思って、解説をメモしてなかったらネット上では情報がほぼ無かった
(ほぼというか大阪歴史博物館のみ)

解説の内容はうろ覚えですが、絵の手ほどきは受けていたようです。
画家ではない感じかな。
他には1点「菊図」が展示されていましたが、完成された人物画も見てみたいですね。

月岡雪鼎|僧正坊【落書き】

No作家名作品名期間備考
月岡雪鼎つきおかせってい僧正坊そうじょうぼう1771金玉画譜きんぎょくがふの1
僧正坊
僧正坊
制作情報

[制作日]
2023年05月13日 鉛筆
2023年05月14日 色鉛筆

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

金玉画譜
金玉画譜

表情がコミカルになってしまった。
漫画のキャラみたい。

・僧正坊
鞍馬の僧。鞍馬天狗。

・金玉画譜
月岡雪鼎が編纂した画譜。
和漢の画家の作品を収録。

この絵の原図は江戸前期~中期に活動した浄土宗の僧の明誉古磵みょうよこかん(1653~1717)
京都の報恩寺第15代住職ですが、画僧としても活動していました。

文字は「和州西巖寺古閑筆」と書いてます。
「古閑」が明誉古磵のことで、大和郡山の西岸寺せいがんじにもいたようです。

梵鐘形兜 道成寺鬼女前立付

No作家名作品名期間備考
梵鐘形兜ぼんしょうなりかぶと
道成寺鬼女前立付どうじょうじきじょまえたてつき
江戸
梵鐘形兜 道成寺鬼女前立付
梵鐘形兜 道成寺鬼女前立付

能や歌舞伎で有名な「道成寺」(安珍清姫伝説)をモチーフにした兜です。
前立には鬼女と化した清姫が飾られています。
実用的なものではないでしょうが、鐘の中で焼き殺されるので、戦で使うには縁起が良くなさそう。

ちなみに、道成寺の鐘は当時のものはありません。
1359に作り直されましたが、災厄が増えたりして山林に捨てられました。
その後、戦国時代のに仙石秀久せんごくひでひさにより拾われ、京都の妙満寺に納められました。

延寿|浮世四案鈔 震雷火災心得の事

No作家名作品名期間備考
延寿浮世四案鈔
震雷火災心得の事
1855
浮世四案鈔 震雷火災心得の事
浮世四案鈔 震雷火災心得の事

1855年の「安政の大地震」について、地震(鯰)、雷(鬼)、火事が酒を飲みながら話していて、それおを親父が眺めていまずす。
いわゆる「地震、雷、火事、おやじ」の図です。

「おやじ」は「山嵐やまじ」、「大風おおやじ」が変わったという説があります。
親父が怖いから、というの冗談っぽいので、風(台風)の方がしっくりきますね。

歌川芳雪|けいせい児雷也譚話

No作家名作品名期間備考
歌川芳雪うたがわよしゆきけいせい児雷也譚話じらいやものがたり1854
けいせい児雷也譚話
けいせい児雷也譚話

児雷也(左側)の背後に浮かぶ大蝦蟇おおがまが良い。

塩川文麟|三社図

No作家名作品名期間備考
塩川文麟しおかわぶんりん三社図さんしゃず江戸後期~明治
三社図
三社図
  • 伊勢神宮(中央)
    太陽=天照大神
  • 石清水八幡宮(右)
    鳩=神使。応神天皇の道案内をした。
  • 春日大社(左)
    鹿=神使。武甕槌命が鹿島神宮(茨城)から鹿に乗ってやってきた。

北斗曼荼羅

No作家名作品名期間備考
北斗曼荼羅ほくとまんだら南北朝時代
北斗曼荼羅
北斗曼荼羅

内側に釈迦金輪(北極星)九曜星北斗七星、中に十二宮、外側には二十八宿が描かれています。
星座関係って意外と古くから日本に伝わっています。

春・夏の巻(ひな祭り)

No作家名作品名期間備考
春・夏の巻(ひな祭り)1970「現代風俗絵巻」の一部
春・夏の巻(ひな祭り)
春・夏の巻(ひな祭り)

1970年の万博で企画されたタイムカプセルに収納された絵巻です。
季節ごとの当時の生活風景が描かれています。

作者は調べてもわかりませんでしたが、男雛と女雛の位置を見ると関東の人かな。
関東は昭和天皇が即位の際に西洋式に合わせて向かって右に立ったことに倣った為、この絵巻のような配置をしています。
関西は伝統的な左上右下さじょううげの考えから、逆の配置をしています。

ちなみに、タイムカプセルは上下2つあって、上の方は2000年から100年毎に開封点検され、下の方は5000年後(6970年)に開封される予定です。
2000年3月に一度開封され、同年11月に再度埋められました。


以上

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