【美術】企画展「愛し、恋し、江戸絵画 -若冲・北斎・江戸琳派-」細見美術館

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愛し、恋し、江戸絵画
愛し、恋し、江戸絵画

京都の細見美術館の感想です。
平安神宮の近くにあり、京都市京セラ美術館、京都国立近代美術館も近くにあります。

概要

展覧会期間
[企画展]
愛いとし、恋こいし、江戸絵画
若冲じゃくちゅう北斎ほくさい江戸琳派   りんぱ
2023/09/05 ~ 2023/11/05
  前期:09/05~/10/09
  後期:10/11~/11/05

細見家のコレクションから江戸絵画の選りすぐりを集めた展示になります。
北斎の作品は2点だけなので、どちらかと言うと若冲・江戸琳派で良かったかも。

まぁ、半分以上は江戸琳派です。
個人じゃないですし。
画家単体だと、若冲、鈴木其一きいつが多かったかな。

定番の作品も多いので、何回か来たことがあれば見慣れた作品も多いです。

構成
  • 細見コレクションと江戸絵画(3階)
  • 若冲と江戸琳派を追いかけて(2階)
  • 愛する作品とともに(1階)
  • 関連資料(1階)
     久保田金僊      きんせん細見良氏画伝」 など

巡回展

・なし

感想

何回か来たことあるので、見たことある作品もいくつかありました。
「美術館は通うもの」と言う話もありますので、お気に入りに再会するのも良いものです。

伊藤若冲|糸瓜群虫図【落書】

No作家名作品名期間備考
伊藤若冲糸瓜群虫図へちまぐんちゅうず江戸中期通期細見コレクションと江戸絵画

細見美術館の代表作の一つです。
日本画のコレクション展には大体登場します

虫はとても細かく描かれていて、翅脈しみゃくと呼ばれる羽根の筋まで見れます。

池大雅|児島湾真景図【落書】

No作家名作品名期間備考
池大雅いけのたいが児島湾真景図こじまわんしんけいず江戸中期通期細見コレクションと江戸絵画
児島湾真景図
児島湾真景図
制作情報

[制作日]
2023年10月15日 落書き/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)


現代ではジーンズの街で有名な児島の風景です。
瀬戸内海の穏やかな気候は文人画の世界に合っている気がします。


池大雅は京都文化博物館でも2023/10/7~12/3の期間でコレクション展が開催中です。

葛飾北斎|五美人図/夜鷹図

No作家名作品名期間備考
葛飾北斎
能舞亭三毬 賛
五美人図江戸後期通期細見コレクションと江戸絵画
葛飾北斎夜鷹図江戸後期通期細見コレクションと江戸絵画
第2章 男の出で立ち、女の着こなし

上には蝙蝠こうもりが2匹飛んでいます。
つがいっぽいので、男女関係を表していそうです。

ちなみに、蝙蝠は蚊食鳥かくいどり、夜鷹は蚊吸鳥かすいどり(蚊喰鳥の場合もあり)の別名があります。
両方とも蚊を食べる所が由来です。

伊藤若冲|雪中雄鶏図

No作家名作品名期間備考
伊藤若冲雪中雄鶏図せっちゅうゆうけいず江戸中期通期若冲と江戸琳派を追いかけて
雪中雄鶏図
雪中雄鶏図
制作情報

[制作日]
2023年10月15日 落書き/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)


これも定番で、出品率の高い作品です。

よく見たら竹がだまし絵みたいに交差していました。

鈴木守一/鈴木其一|描表装の作品

No作家名作品名期間備考
鈴木守一すずきしゅいつ桜下花雛図江戸後期~明治時代後期若冲と江戸琳派を追いかけて
鈴木守一業平東下り図江戸後期~明治時代通期若冲と江戸琳派を追いかけて
鈴木其一すずききいつ歳首さいしゅの図江戸後期通期若冲と江戸琳派を追いかけて
左:桜下花雛図/中:業平東下り図/右:歳首の図
左:桜下花雛図/中:業平東下り図/右:歳首の図
制作情報

[制作日]
2023年10月15日 落書き/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)


描表装の作品が3つ並んで展示されていました。
鈴木守一は其一の子です。
琳派の系譜の中では父の其一が有名ですが、守一も素晴らしい。

・描表装
描表具、絵表具、画表具。
本来は表装する周りの部分を、本紙と同じように絵を描いて装飾する技法。

3つとも違ったタイプなので比較してみました。

<左:桜下花雛図>
上下のスペース(天地)には画が無いタイプ。
男雛を菜の花、女雛を蓮華で表しています。
下の方に張り子っぽいものが犬の張り子でした。
最近、張り子が必ずどこかにいるな・・・。

犬張り子
犬張り子

知らなかったのですがひな人形と一緒に犬筥という張り子を飾るようです。

<中:業平東下り図>
上下のスペース(天地)にも画を描いているタイプ。
本紙の周りは秋、天地は春の草花が描かれています。

<右:歳首の図>
上下のスペース(天地)にも画を描いているタイプ。
表装側の梅が本紙に重なり、表装側の絵も主役として描かれている。
最首は年始のことで、梅の枝に注連縄をひっかけています。

鈴木其一|白椿に鶯図【落書】

No作家名作品名期間備考
鈴木其一白椿に鶯図江戸後期通期愛する作品とともに
白椿に鶯図
白椿に鶯図
制作情報

[制作日]
2023年10月15日 落書き/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)


鶯と目白は間違いやすい印象があったのですが、近代以降にうぐいす色が明るい色で広まったことが原因のようです。
鶯は茶色に近い緑で、目白が明るい緑なので、うぐいす色=目白と勘違いされるようになったみたいです。
花札の「梅に鶯」が明るい緑なので、これの影響が大きい気がします。

なので、江戸時代は間違えてはいなかったようです。
この絵も鶯だとわかります。(下記参照)

冷泉為恭|年中行事図巻【落書】

No作家名作品名期間備考
冷泉為恭れいぜいためちか年中行事図巻(九月 重陽宴)1843通期愛する作品とともに
重要美術品
年中行事図巻(九月 重陽宴)
年中行事図巻(九月 重陽宴)
制作情報

[制作日]
2023年10月15日 落書き/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)


菊の花がカラフルなのですが、同じ木から違う色が咲いているのは流石に誇張しているのかと思いきや、菊は接ぎ木つぎきができるようです。

国芳も「百種接分菊  つぎわけ 」という絵を残しています。
(下記リンクでみれます。)
疑ってすまんかった・・・。


以上

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