京都にある智積院(金堂)のスケッチです。
五色幕は真言宗系のお寺では定番ですね。
スケッチ
スケッチ内容
■基本情報
■考察
今回は描く手順を少し変えました。
最初にうす墨で下書きをしてみました。
下書き無しで上手く書ければ良かったのですが、歪んだり、傾いたりことが多いので、対策として試しにやってみます。
①筆ペン(うす墨)
予定通り上手く描けてません。
屋根の右側の長さが短かったので描き足してます。
寺社の屋根は複雑なので、大きさや線の角度を失敗しやすいです。
下書きをすることで、大きな失敗を防ぐことができました。
②筆ペン(顔料)
大きな傾きは無いように見えます。
しいて言えば欄干と基壇(地面の上の石組)の角度が違います。
うす墨の跡は見えますが、色を塗ればもっと目立たなくなる想定です。
③顔彩/筆ペン(顔料)
うす墨はほぼ見えなくなりました。
今回使っている紙が染み込む紙なので、うす墨自体を薄くのばすようなことはできませんでしたが、色が付くとほぼわかりませんね。
良い感じだと思います。
ただ、基壇の角度が惜しいですね。
右肩上がりの角度と思い込んで描いた気がします。
正しくは前面と右側の角度が水平に近いです。
うす墨の下書きも慣れればもっと良くできそうなので、しばらく続けてみます。
手順は一つ増えますが、完成時の質は上がったので、個人的に良いやり方だと感じてます。
手順もそこまで負担ではなかったです。
一番良いのは満足感が増したことです。
歪んだ状態で完成とするのは気分の良いものではありません。
正直、失敗した気持ちになります。
安定してバランス良く描けるなら、十分な価値のある手順だと思います。
スケッチ環境
金堂前の柴燈護摩道場で描きました。
木が少し重なっていますが、いらなければ省略してもいいですね。
今回位はそのまま描きました。
・柴燈護摩
野外で行う護摩祈祷。
柴燈とは神仏の灯明としてたく柴の篝火のこと。
場所
概要
京都国立博物館の近くにあるお寺で、真言宗智山派の総本山です。
ご本尊は金剛界大日如来です。
真言宗智山派は千葉の成田山新勝寺が有名です。
ここは境内の手入れが行き届いていて綺麗なお寺です。
2023年4月4日からは新たな宝物館が開館され、長谷川等伯一門の障壁画がいつでも見ることができます。
大書院では長谷川等伯・久蔵による「楓図」、「桜図」の複製画が見れます。
こちらは名勝庭園の拝観で見ることができるので、宝物館と見比べて楽しむことができます。
■略歴
年 | 内容 |
---|---|
南北朝 | 根来山の大伝法院の塔頭として建立 |
1585 | ・豊臣秀吉の根来攻めにより全焼 ・智積院の住職の玄宥は弟子と高野山に逃れる |
1591 | ・豊臣秀吉が鶴松(棄丸)の菩提を弔う為、祥雲寺を建立 ・客殿に長谷川等伯一派の障壁画が飾られる |
1601 | ・徳川家康に豊国神社の土地の一部を与えられる ・智積院を再興する |
1615 | 隣接の祥雲寺を与えられ、吸収合併する |
1682 | ・祥雲寺の客殿が全焼 ・障壁画も一部焼失するが大部分が救出され現在に至る |
1705 | 金堂を建立 |
1882 | 金堂が焼失 |
1947 | 講堂が焼失 |
1975 | 金堂を再建 |
1995 | 講堂を再建 |
所在地
最寄り駅は京阪の「七条駅」です。
そこから徒歩で10分程です。
JR「京都駅」からは徒歩で20分程です。
バスなら待ち時間無しで12分程です。
以上
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