
京都にある東寺で開催されている特別展の感想です。
春期(3月~5月)と秋期(9月~11月)で毎年開催されており、テーマに沿った寺宝が展示されます。
概要
展覧会 | 期間 |
---|---|
[特別展] 鎌倉時代の東寺 – 弘法大師信仰の成立 – | 2022/09/20 ~ 2022/11/25 |
タイトル通り、鎌倉時代に縁のあるものが展示されています。
主に書物、仏像です。
- 1階展示室 鎌倉時代の建物と修理―「仏宝」
- 2階展示室 鎌倉時代の法会と僧侶―「法宝」と「僧宝」
- 2階ホール 常設(仏像など)
感想
1階展示室 鎌倉時代の建物と修理―「仏宝」
国宝は東宝記4つです。
南北朝時代の東寺の僧である杲宝が編纂した東寺の寺誌です。
書物なので、これを見て楽しめるのはごく一部だと思います。
・鬼瓦 阿形・吽形
南大門の降棟の先端に取り付けられていたものです。
さっき見たけど気にしてなかったです。

鬼瓦や鯱は近くで見ると思っていたより大きくて驚きます。
屋根の上にある場合とではまるで印象が変わります。
2階展示室 鎌倉時代の法会と僧侶―「法宝」と「僧宝」
国宝は東宝記3つと、後宇田法皇東寺興隆条々事書并添状案(御宸翰)です。
・宸翰
天皇自筆の文書。
2階ホール 常設
国宝は兜跋毘沙門天立像です。
仏像、天皇像、両界曼荼羅図が展示されています。
・両界曼荼羅図
密教における『大日経』に基づく胎蔵界と、『金剛頂経』に基づく金剛界を図示したもの。
・千手観音立像
大きさもあり、圧倒されます。
修復されたようです。
衣には模様の痕跡も見られるので、復元画像とか作って欲しいですね。
・愛染明王坐像
この場所では唯一の玉眼で、一際光って見えました。
三つある目が瞳まで綺麗に入ってました。
・夜叉神立像 雄夜叉
弘法大師の制作とのことです。
状態はあまり良くなく、痛々しい姿です。
食堂の前にある夜叉神堂に祀られていましたが、保存の為に遷座しているようです。
東が雄夜叉(本地:文殊菩薩)、西が雌夜叉(本地:虚空蔵菩薩)になります。
夜叉神堂は元は南大門の両脇にあったそうです。
ちなみに、南大門には仁王像が置かれていません。
明治元年に南大門と一緒に焼失しており、南大門は明治28年に三十三間堂の西大門を移築されましたが、仁王像は作られなかったようです。
何もないと寂しいので、新たに作って欲しいとは思います。
以上
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