大原美術館と特別公開されていた有隣荘の企画展の感想です。
大原美術館は以前から行ってみたかった美術館です。
概要
展覧会 | 期間 |
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[常設展](大原美術館) | ー |
[特別展](有隣荘) モノクローム 空間と響きあう色 | 2023/04/28~2023/05/07 |
実業家の大原孫三郎が創立した日本初の西洋美術館(1930年開館)です。
エル・グレコの「受胎告知」が有名です。
エル・グレコの作品は日本には2点だけで、もう1点は東京の国立西洋美術館の「十字架のキリスト」です。
ローマ神殿風の建築様式は周辺の景観に合っているかと言うと・・・好みが分かれそうですが、存在感があります。
西洋美術館なので建物自体はおかしくはないですが、美観地区のど真ん中ではないのが良かったかな。
工芸館の入ってすぐの床がレンガでできていて珍しかったです。
所々、隙間があってレンガがカタカタ鳴るんです。
それぞれの部屋に個性があって面白かったです。
工芸館の一際目を惹く赤い蔵は染色家の芹沢銈介のデザインです。
ここだけ別世界の雰囲気で、遊郭にあっても良さそうな雰囲気です。
中は芹沢銈介の作品が展示されています。
感想
カルダー|波状の舵
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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ー | アレクサンダー・カルダー | 波状の舵 | 1974 | ー | ー |
本館の階段にある吹き抜けの空間を飾る作品です。
展示室の間の場所なので見過ごされやすい作品です。
見たことある作品だと思ったら、大阪の国立国際美術館にありました。
何故か所蔵作品検索では見つからなかったですが、概要のページの画像に写っていました。
こちらは「ロンドン」という作品です。
アマン=ジャン|ヴェニスの祭
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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ー | エドモン=フランソワ・アマン=ジャン | ヴェニスの祭 | 1923 | ー | ー |
横4m越えの大きな油彩画です。
上部にある神殿が本館に似ているような、まぁ、同じイタリアなのでローマ神殿風に似てて当然か。
エル・グレコ|受胎告知
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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ー | エル・グレコ (ドメニコス・テオトコプーロス) | 受胎告知 | 1590-1603 | ー | ー |
エル・グレコの絵は劇的なんですよね。
それだけに刺激の強い娯楽作品のようで、批判を受けることがあったのも納得です。
従来の「受胎告知」は静寂な雰囲気ですが、これはでかい雷鳴が響いています。
児島虎次郎|朝顔
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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ー | 児島虎次郎 | 朝顔 | 1916-1920 | ー | ー |
知らない画家だったのですが、画家でありながら大原孫三郎の依頼で絵画の買い付けをしており、この時の収集品が大原美術館の中心になっています。
児島虎次郎の作品でこれが一番印象に残りました。
庭園の風景ですが、朝顔が装飾的に配置されていて、女性が真ん中でポーズをとっている構図からミュシャを思い出します。
芹沢銈介
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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ー | 芹沢銈介 | 人の字 | 1964 | ー | ー |
ー | 芹沢銈介 | 可否道(芹沢銈介装幀集) | 1968-1970 | ー | 獅子文六の小説 |
芹沢銈介のデザインは面白い。
周りの木のような絵はどういう意味だろうか。
可否道の「可否」はコーヒーの当て字です。
小説の方は1963年に出版されたものですが、その後に1969年に「コーヒーと恋愛(可否道)」、2013年に「コーヒーと恋愛」として別の装幀で出版されてます。
芹沢版は今は入手が難しそうです。
有隣荘
緑がかった瓦の色が特徴的で、堺の瓦職人に注文したそうです。
ちなみに、設計者は大原美術館の本館と同じで、建築家の薬師寺主計です。
1階に洋間と和室、2階に和室の構成になっています。
欄間の彫刻が凝っていたり建物自体にも見応えがありました。
2階からは倉敷の街並みが見れるのですが、特別感が凄いです。
言い方は良くないかもしれませんが、良い所から人々を見下ろしていて、2階以上の高さを感じました。
企画展については現代芸術が多かったので、正直わからないものが多かったです。
知っている作家さんだと、草間彌生の作品が3点と、民藝関連で富本憲吉、棟方志功、バーナード・リーチらの作品が見れました。
有隣荘は春と秋に1~2週間特別公開されています。
次に行くときは秋も良いですね。
以上
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