大阪中之島美術館で開催中の特別展の感想です。
イギリスにあるテート美術館のコレクション展です。
概要
展覧会 | 期間 |
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[特別展] テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ | 2023/10/07 ~ 2023/12/03 |
[特別展] Osaka Directory 4 supported by RICHARD MILLE 小谷くるみ | 2023/11/18 ~ 2023/12/17 2階 多目的スペース(無料) |
テート美術館展
テート美術館のコレクションから「光」に注目した作品を集めた展示になります。
18世紀から現代の絵画と、現代の写真やインスタレーション(空間を使った芸術)で、約120点のうち約100点が日本初出品です。
・テート(TATE)
イギリス政府が所蔵する美術品を所蔵、管理する組織で、ロンドンにある4つの国立美術館を運営している。
ミレー「オフィーリア」、ピカソ「泣く女」などを所蔵。
東京展、大阪展では一部に違いがあります。
<東京展のみ>
No | 作家名 | 作品名 |
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35-10 | ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner | 講義のための図解:一つが水で半分満たされた 二つの透明な球における反射「II. 多様な遠近法の図」の一葉 |
72 | ペー・ホワイト Pae White | ぶら下がったかけら |
75 | ブルース・ナウマン Bruce Nauman | 鏡と白色光の廊下 |
91 | リズ・ローズ Lis Rhodes | 光の音楽 |
<大阪展のみ>
No | 作家名 | 作品名 |
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87 88 89 90 | ヴィヤ・ツェルミンシュ Vija Celmins | 空 銀河 海 砂漠 |
垂れ幕と撮影スポットです。
小谷くるみ(Osaka Directory)
2階の多目的スペースで展示されています。
関西の若手アーティストを紹介するシリーズで、2022年から開催されています。
無料で気軽に見れます。
年度 | 期間 | |
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2022 | Osaka Directory 1 赤鹿 麻耶 Osaka Directory 2 貴志 真生也 Osaka Directory 3 supported by RICHARD MILLE 遠藤薫 | 2022/08/06~2022/09/11 2022/11/23~2022/12/25 2023/01/20~2023/02/26 |
2023 | Osaka Directory 4 supported by RICHARD MILLE 小谷 くるみ Osaka Directory 5 supported by RICHARD MILLE 肥後 亮祐 Osaka Directory 6 supported by RICHARD MILLE 木原 結花 | 2023/11/18~2023/12/17 2023/12/23~2024/01/21 2024/01/27~2024/02/25 |
巡回展
感想「テート美術館展」
チラシの表紙にも使われているジョン・ブレッドの作品が印象的です。
あと、知名度のあるターナーは「光の画家」として扱われていますが、個人的にはそこまで目立った印象は無かったです。
ターナーも悪くはないですが、他にも良い作品が沢山見れたので、良かったです。
ホイッスラー、ハンマースホイなどは以前の特別展で見て印象に残っていました。
インスタレーション系の作品はよくわからないです。
発想を凄いと思ったり、面白いと思う所もあったりしますが、・・・まだまだ難しいですね。
ジェイコブ・モーア|大洪水
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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3 | ジェイコブ・モーア Jacob More | 大洪水 The Deluge | 1787 | – | ROOM1 |
大洪水の後です。
光の方には建物のようなものがあります。
よく見ると崖の上にも人々がいますね。
絶望的な状況での微かな希望のような光です。
ウィリアム・ターナー|湖に沈む夕日/陰と闇/光と色彩
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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17 | ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー Joseph Mallord William Turner | 湖に沈む夕日 Sun Setting over a Lake | 1840 | – | ROOM2 |
18 | 〃 | 陰と闇――大洪水の夕べ Shade and Darkness – the Evening of the Deluge | 1843 | – | ROOM2 |
19 | 〃 | 光と色彩(ゲーテの理論)――大洪水の翌朝――創世記を書くモーセ Light and Colour (Goethe’s Theory) – the Morning after the Deluge – Moses Writing the Book of Genesis | 1843 | – | ROOM2 |
一見しただけでは何を描いているかはわからない。
現代芸術や印象派のようにも感じます。
17はモネと言われても受け入れてしまいそう。
18、19はよく見ると人や馬が見えてきます。
19の中央にあるのはモーセと杖です。
ジョン・コンスタブル|ハリッジ灯台
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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14 | ジョン・コンスタブル John Constable | ハリッジ灯台 Harwich Lighthouse | 1820 | – | ROOM5 |
15 | 〃 | ハムステッド・ヒースのブランチ・ヒル・ポンド、土手に腰掛ける少年 Branch Hill Pond, Hampstead Heath, with a Boy Sitting on a Bank | 1825 | – | ROOM5 |
空が綺麗。現実感のある風景画です。
ウィリアム・ホルマン・ハント|無垢なる幼児たちの勝利
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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10 | ウィリアム・ホルマン・ハント William Holman Hunt | 無垢なる幼児たちの勝利 The Triumph of the Innocents | 1883–84 | – | ROOM6 |
約1.5m×2.5mの大きめの作品。
細かい所まで描かれていて迫力があります。
シャボン玉の中にも天使っぽいものが沢山描かれています。
周りを囲まれていると思うと少し怖い。
幼児の腹筋が凄い。
バーン=ジョーンズ|愛と巡礼者
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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11 | エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ Edward Coley Burne-Jones | 愛と巡礼者 Love and the Pilgrim | 1896–97 | – | ROOM6 |
昔、特別展を見に行ったことがある画家です。
独特な画風が印象的でした。
「ジョジョの奇妙な冒険」の作者である荒木飛呂彦先生も影響を受けたそうです。
クロード・モネ|ポール=ヴィレのセーヌ川
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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29 | クロード・モネ Claude Monet | ポール=ヴィレのセーヌ川 The Seine at Port-Villez | 1894 | – | ROOM7 |
モネらしい色。
穏やかで風景で、見ていて落ち着きます。
ジョン・ブレット|ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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22 | ジョン・ブレット John Brett | ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡 The British Channel Seen from the Dorsetshire Cliffs | 1871 | – | ROOM7 |
チラシの表紙に使われた作品で、今回の展覧会を象徴する絵ですね。
光の筋(光芒)が綺麗です。
ホイッスラー|ペールオレンジと緑の黄昏 ̶バルパライソ
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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21 | ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー James Abbott McNeill Whistler | ペールオレンジと緑の黄昏 ̶バルパライソ Crepuscule in Flesh Colour and Green: Valparaiso | 1866 | – | ROOM7 |
ホイッスラーは音楽用語を使った作品を多く残していて、作品自体もリズミカルな印象があります。
バルパライソはチリにある町です。
カミーユ・ピサロ|ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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31 | カミーユ・ピサロ Camille Pissarro | 水先案内人がいる桟橋、ル・アーヴル、朝、霞がかった曇天 The Pilots’ Jetty, Le Havre, Morning, Cloudy and Misty Weather | 1903 | – | ROOM7 |
ピサロは印象派を代表する画家の一人。
ピサロの特別展も何度か見に行っていますし、印象派系の展覧会には大体展示されているので、かなり馴染みの画家です。
近くで見るとはっきり描いてないことがわかるんですが、遠目に見るとリアリティを感じます。
草間彌生|去ってゆく冬【落書】
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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59 | 草間彌生 | 去ってゆく冬 | 2005 | – | ROOM7 |
鏡を使った作品は初めて見ましたが、しっかりと水玉模様はついています。
水玉は穴になっていて、中を覗くと、合わせ鏡になっていて不思議な空間が広がります。
落書きは作品と人のサイズ感がおかしい。
実際は少しかがんで穴を覗き込む感じです。
ヴィルヘルム・ハマスホイ|室内/室内、床に映る陽光
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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32 | ヴィルヘルム・ハマスホイ Vilhelm Hammershøi | 室内 Interior | 1899 | – | ROOM8 |
33 | 〃 | 室内、床に映る陽光 Interior, Sunlight on the Floor | 1906 | – | ROOM8 |
東京の国立西洋美術館(2008年)で初めて見て印象に残った画家です。
独特の世界観で見ると気になってしまう絵です。
当時は「ハンマースホイ」だったので、「ハマスホイ」だと違和感があります。
感想「小谷くるみ」
No | 作品名 | 年 |
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1 | 対岸 | 2023 |
2 | 見えない山 | 2023 |
3 | ただここに在る | 2020 |
4 | 月と鳥 | 2023 |
5 | 巡り、巡る | 2020 |
6 | Virginia | 2023 |
7 | 対岸 | 2023 |
8 | UFO | 2023 |
9 | Saturn | 2023 |
10 | Shooting star | 2023 |
結露した窓に絵を描くような表現をした作品で、絵の上に落書きのような別の絵が描かれてました。
以上
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