【美術】企画展「超・日本刀入門 revive」静嘉堂文庫美術館

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超・日本刀入門 revive
超・日本刀入門 revive

静嘉堂文庫美術館せいかどうぶんこ      の企画展です。
初めての来館で、日本刀がメインの企画展でしたが、一番の目的は「曜変天目茶碗」でした。

概要

展覧会期間
[企画展]
超・日本刀入門 revive
―鎌倉時代の名刀に学ぶ
2024/06/22 ~ 2024/08/25

所蔵している日本刀を多く展示している企画展です。
静嘉堂文庫を代表する「曜変天目茶碗」(No.13)、「十二神将立像」(No.23)も展示されています。

国宝が1点、重要文化財が9点あります。

構成
  • 1章 日本刀の種類
  • 2章 名刀のいずるとこ
  • 3章 きら星のごとき名刀たち
       ―館蔵の重要文化財
  • 4章 武将と名刀
  • ホワイエ 後藤家の刀装具

少し話題になってった(?)曜変天目茶碗のぬいぐるみが売っていました。
実物を見てみたかったので、見れて良かったです。
釉薬の垂れ具合も再現されていました。

感想

古備前宗安|太刀 銘 備前國宗安

No作家名作品名備考
1古備前宗安太刀 銘 備前國宗安13世紀1章

三日月打除けうちの  (模様)があります。
刃文は光の当たり具合で見え方が変わるので、見るのに苦労します。

まぁ、三日月の模様は好みではないのですが・・・。

一平安代|刀 銘 主馬首一平安代

No作家名作品名備考
2一平安代いちのひらやすよ刀 銘 (一葉葵紋ひとつばあおいもん主馬首藤原朝臣一平安代しゅめのかみふじわらあそんいちのひらやすよ18世紀1章

にえと呼ばれる鋼の粒子が出ています。
粒の大きさによって「荒沸あらにえ」、「中沸ちゅうにえ」、「小沸こにえ」があります。
これは「荒沸」だそうです。

粒が綺麗に見えるかは微妙な所です。
好みが分かれそうですね。

長船長義|太刀 (金象嵌銘)長義

No作家名作品名備考
3長船長義おさふねながよし太刀 (金象嵌銘きんぞうがんめい)長義14世紀1章

銘が象嵌で入っています。
こういうのもあるんですね。

長船勝光・宗光|槍 備前國住長舩勝光宗光備中於草壁庄作

No作家名作品名備考
6長船勝光・宗光おさふねかつみつ むねみつ槍 備前國住長舩勝光宗光備中於草壁庄作びぜんのくにじゅうおさふねかつみつむねっみつびっちゅうくさかべにおいてつくる14861章

今回、唯一の槍で、かなり大きめです。
長船勝光、宗光の兄弟は赤松政則あかまつまさのりに重用され、合戦にも参加したそうですが、この槍は戦で使われたのだろうか?

手掻包永|太刀 銘 包永

No作家名作品名備考
7手掻包永てがいかねなが太刀 銘 包永 つけたり 菊桐紋蒔絵鞘糸巻太刀拵きくきりもんまきえさやいとまきたちごしらえ13世紀
拵:18-19世紀
2章
国宝

手掻派は大和国(奈良県)の刀工一派です。
奈良って刀のイメージはないですね。

鞘が豪華だと目がいってしまいます。

長船長光|太刀 銘 長光

No作家名作品名備考
9長船長光太刀 銘 長光 附 黄金造桐紋蒔絵鞘糸巻太刀拵こがねづくりきりもんまきえざやいとまきのたちごしらえ13世紀
拵:19世紀
2章

重花丁子じゅうかちょうじの刃文が綺麗です。

曜変天目(稲葉天目)

No作家名作品名備考
13曜変天目(稲葉天目)12-13世紀2章
国宝

日本に3つある曜変天目茶碗のうちの一つ。
見てみたかったので、ようやく見れました。
丸い斑紋が力強くて、迫力がありました

曜変天目茶碗ようへんてんもくちゃわん
天目茶碗の最上級。
「曜変」は星のような斑文。
「天目」は鉄黒褐色釉(天目釉)を使ったもの。
日本には3つあり、全て国宝です。

作品名所蔵
曜変天目(稲葉天目)静嘉堂文庫(東京)
曜変天目藤田美術館(大阪)
曜変天目大徳寺龍光院(京都)

藤田美術館は行ったことがあるので、あと一つです。
藤田美術館は年に数カ月は展示してくれるので、比較的に見やすいです。

大徳寺龍光院は拝観ができなくて、貸出もあまりしていないので、難易度が高いです。
調べてみると、2019年に滋賀県のMIHO MUSEUMで展示されていました。
次はいつになるやら・・・。まぁ、気長に待ちます。

長船真長|小太刀 銘 真長

No作家名作品名備考
20長船真長おさふねさねなが小太刀 銘 真長 附 黒蠟色塗鞘菊水紋金具突兵拵くろろいろぬりざやきくすいもんかなぐとっぺいごしらえ12-13世紀
拵:19世紀
3章
重文

珍しい鞘の形でした。
幕末に西洋式の軍事調練に使われたようです。

慶派|木造十二神将立像

No作家名作品名備考
23慶派木造十二神将立像
 子神像/丑神像/寅神像
 卯神像/午神像
 酉神像/亥神像
1228年頃3章
重文

表情が豊かで、躍動感のある像です。

元は京都の浄瑠璃寺じょうるりじで祀られていたそうです。
残りの5体は東京国立博物館の所蔵になります。


美術館の隣にある「MY ギャラリー」の前に看板が飾ってました。
これが神7かみせぶんか。

木造十二神将立像
木造十二神将立像

一文字守利|太刀 銘 守利 本多平八郎忠為所持之

No作家名作品名備考
24一文字守利いちもんじもりとし太刀 銘 守利 (金象嵌)本多平八郎忠為所持之ほんだへいはちろうただためこれをしょじす13世紀4章

これも重花丁子じゅうかちょうじが綺麗です。
所持者の本多平八郎忠為は本多忠刻の名でも知られ、イケメンで有名です。

長船兼光|刀 大磨上げ無銘(号 後家兼光)

No作家名作品名備考
25伝 長船兼光おさふねかねみつ刀 大磨上げ無銘おおすりあ  むめい(号 後家兼光ごけかねみつ
附 芦雁蒔絵鞘打刀拵あしかりまきえざやうちがたなこしらえ
14世紀
拵:19世紀
4章

刀も良いですが、鞘の蒔絵が素晴らしい。

中央のホワイエには刀剣乱舞の刀剣男士 「後家兼光」のパネルが置いてありました。

後家兼光
後家兼光

古青江守利|太刀 銘 守利

No作家名作品名備考
26古青江守利こあおえもりとし太刀 銘 守利13世紀4章
守利
守利

直刃もスッキリしていて、良いですね。
幅によって「糸直刃いとすぐは」、「細直刃ほそすぐは」、「中直刃ちゅうすぐは」、「広直刃ひろすぐは」があります。
これは中直刃です。

後藤乗真|十二支図三所物

No作家名作品名備考

20
伝 後藤乗真ごとうじょうしん十二支図三所物じゅうにしずみところもの16世紀ホワイエ
三所物
三所物

三所物は「小柄こづかい」、「こうがい」、「目貫めぬき」の刀装具三点セットのことです。
細工が細かく、龍や蛇の鱗、鶏の羽毛まで見えます。


以上

コメント

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