奈良にある大和文華館で開催されている特別展です。
大きな美術館ではないのですぐに見終わるかと思ったら、2時間半かかりました。
解説も多かったので、じっくり鑑賞すると結構かかります。
概要
展覧会 | 期間 |
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[特別展] レスコヴィッチコレクションの摺物 ―パリから来た北斎・広重・北渓・岳亭― | 2024/07/09 〜 2024/09/01 前期:07/09~08/04 後期:08/06~09/01 |
コレクターのジョルジュ・レスコヴィッチ氏の所蔵品から「摺物」を集めた展覧会です。
シリーズものをバラシて数えると、前期151点、後期154点あります。
・摺物
狂歌や俳諧のグループで配布用に作られた浮世絵版画。
販売用ではなく、趣味に特化している為、金や銀、空摺を使った豪華なものが多い。
百日紅と木槿が開花していました。
巡回展/関連の展覧会
<巡回展>
・なし
<関連の展覧会>
展覧会 | 期間 | 美術館 | 都道府県 |
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[特別展] 広重 ―摺の極― | 2024/07/06 ~ 2024/09/01 前期:07/06~08/04 後期:08/06~09/01 | あべのハルカス美術館 | 大阪 |
レスコヴィッチ氏の所蔵品が多く出展されています。
7/20に前期、8/16に後期を見に行ってます。
感想
歌川広重|朝比奈図
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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228 | 歌川広重 | 朝比奈図 | 1847 | ー |
戯作者かつ落語家の二代目桜川慈悲成に依頼で作られたものです。
1797年から広重の師である豊広に依頼してから50年以上続いているらしいです。
1840年版があべのハルカス美術館の「広重―摺の極―」(後期)で展示されてました。
葛飾北斎|稲の収穫
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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14 | 葛飾北斎 | 稲の収穫 | 1801-1818 | ー |
収穫後の作業が描かれています。
稲を干している棒には小鳥が米を狙っています。
葛飾北斎|巳待の祈祷のお礼をいただく御殿女中
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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19 | 葛飾北斎 | 巳待の祈祷のお礼をいただく御殿女中 | 1797 | ー |
葛飾北斎|手鏡美人図
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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22 | 葛飾北斎 ※署名が無い為、推定 | 手鏡美人図 | 1801-1804 | ー |
背景が灰色だったので、写楽っぽいと思いましたが、手鏡に移った姿という趣向でした。
上部は木目が摺られており、中央で折って折りたたみのように使えます。
葛飾北斎|元禄歌仙貝合
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
37 38 39 | 葛飾北斎 | 元禄歌仙貝合 なでしこ貝 さくら貝 いたや貝 | 1821 | ー |
<いたや貝>
俎板で餅を霰に切っています。
包丁が銀で輝いてました。
よく転がる例え「板屋の霰」から着想を得ています。
葛飾北斎|馬尽
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
53,54,55 56,57,58 59,60,61 62,63,64 | 葛飾北斎 | 馬尽 馬のす/春駒/馬蘭 馬脳石/馬盥/相馬焼 竹馬/駒菖蒲/馬餞別 将棋駒/神馬草/海馬 | 1822 | ー |
馬がテーマのシリーズです。
見ただけでは馬の要素がわからないものもありますが、色々な物が描かれていて、見てるだけでも面白いです。
菱川宗理|座敷の七福神
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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72 | 菱川宗理 | 座敷の七福神 | 1804 | ー |
蹄斎北馬|枕草子
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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77 78 | 蹄斎北馬 | 枕草子 めでたきもの からにしき かざりたち 心ときめきするもの よきたきものたきて ひとりふしたる | 1804-1830 | ー |
清少納言が描いたとされる「枕草子」です。
何週間か前の大河ドラマ「光る君へ」の中で宮中で話題になっていました。
魚屋北渓|鶴亀松竹之内 松
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
98 | 魚屋北渓 | 鶴亀松竹之内 松 | 1822 | ー |
「羽衣伝説」を描いた画です。
羽衣が白や透明ではないのが珍しいです。
鼈甲のような色をした羽衣に、鳳凰の翼みたいなものも付いています。
舞楽の迦陵頻みたいにも見えます。
そう思うと、舞っているようにも見えます。
魚屋北渓|尚歯会番続
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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102,103,104 105,106,107 | 魚屋北渓 | 尚歯会番続 上東門院/三浦大助/小野道風 俊成/家隆/倭姫 | 1818-1830 | ー |
長生きした人物を集めたシリーズです。
人名 | 生没年 | 年齢 |
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上東門院(藤原彰子) | 988-1074 | 82 |
三浦大助(三浦義明) | 1092-1180 | 88 |
小野道風 | 894-967 | 73 |
藤原俊成 | 1114-1214 | 90 |
藤原家隆 | 1158-1237 | 79 |
倭姫命 | 垂仁天皇15~25年 – 景行天皇40年以後 | 100歳以上 |
藤原彰子は大河ドラマ「光る君へ」に登場します。
無口で地味に描かれていますが、そんなに長生きするのか・・・。
倭姫命は古代人の為、年齢は怪しいです。
垂仁天皇が140歳(即位は40歳頃)なので、ざっくり120歳以上になります。
今と年の数え方が異なるという説もあります。
魚屋北渓|源氏物語
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
---|---|---|---|---|
110 | 魚屋北渓 | 源氏物語 | 1818-1830 | ー |
源氏物語の「若菜上」で光源氏と女三の宮が対面している所だそうです。
岳亭春信|具足飾りに鏡餅
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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126 | 岳亭春信 | 具足飾りに鏡餅 | 1818-1830 | ー |
鏡餅が白い塊に見えますが、よく見ると空摺で2段になっていることがわかります。
岳亭春信|葛飾連額面婦人合
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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144,145 146,147,148 149,150,151 152,153,154 | 岳亭春信 | 葛飾連額面婦人合 神功皇后/兵庫 辻君関/神夏礒姫/木花開耶姫 正行母/小野小町/衣通姫 巴女/静/伊賀局 | 1818-1830 | ー |
金を背景に様々な女性を描いた豪華なカード、いや、画です。
ソシャゲならUR位にはなるかな。
(UR=アルティメットレア)
歌川貞景|廓八景
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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208,209 210,211 | 歌川貞景 | 廓八景 茶屋出晩鐘/初文落雁 後朝帰帆/敷初夕照 | 1818-1830 | ー |
前期に「仕舞部屋春月/居続暮雪/真垣晴嵐」の3枚が展示されていました。
残り1枚の「夜雨」にあたる絵は不明です。
歌川広重|海苔採り
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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225 | 歌川広重 | 海苔採り | 1834-1835 | ー |
チラシにも使われている画です。
のどかな風景で、女性の表情が良いです。
勝川春亭|草摺曳の絵馬
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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236 | 勝川春亭 | 草摺曳の絵馬 | 1804-1830 | ー |
京都の清水寺にある絵馬「朝比奈草櫂曳図」(伝長谷川久蔵)を描いたものです。
ただし、直接見て描いたものではないようです。
長谷川久蔵は長谷川等伯の子で、智積院にある「桜図」が代表作です。
高嵩渓|田植え図
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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267 | 高嵩渓 | 田植え図 | 1804-1818 | ー |
雄大な富士山の麓での田植えの風景です。
中央に背伸びをしている人がいます。
田植えは重労働ですが、気持ち良さそうです。
歌川豊広・歌川豊国・勝川春英・葛飾北斎・魚屋北渓・岳亭春信|六歌仙図
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 備考 |
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269 | 歌川豊広・歌川豊国・勝川春英・ 葛飾北斎・魚屋北渓・岳亭春信 | 六歌仙図 | 1814-1815 | ー |
上部から時計回りに下記です。
豊広:在原業平
北渓:僧正遍照
春英:大友黒主
北斎:喜撰法師
岳亭:文屋康秀
豊国:小野小町
絵師が豪華ですね。
海苔のような黒い服を着た北斎の喜撰法師が印象的でした。
以上
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