大阪中之島美術館で開催されている特別展の感想です。
ロートレックとミュシャの1891年から1900年の石版画が中心になります。
時代順に4つのブロックに分かれていて、同時代の他の画家の作品も展示されています。
概要
| 展覧会 | 期間 |
|---|---|
| [特別展] ロートレックとミュシャ パリ時代の10年 | 2022/10/15 ～ 2023/01/09 |
・アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレック
[Henri de Toulouse-Lautrec]（1864-1901）
・アルフォンス・ミュシャ
[Alphonse Mucha]（1860-1939）
本展は下記のキャッチコピーが添えられています。
ロートレック31歳、ミュシャ35歳。
出会いの鍵は、ボナパルト通り31番地。
1895～97年にかけて展示会「サロン・デ・サン」で競作したことを意味しています。
第2章でその時代を取り上げているので、本展のハイライトになりそうです。
- 第1章 1891年から1894年
《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》 発表から 《ジスモンダ》誕生まで - 第2章 1895年から1897年
「サロン・デ・サン」での競作 - 第3章 1898年から1900年
ロートレックの最後のポスター、ミュシャはパリ時代のピークへ。 - 第4章 1901年以降
ロートレックの死、ミュシャ装飾様式の成熟と完成 - 第5章 同時代のお酒のポスター
ロートレックは印象的ではありますが、好きと言う程ではないかな。
薄暗い酒場やキャバレーの雰囲気は凄く感じます。
ミュシャは好きです。
美術に興味が無い人にもお勧めしやすいと思います。
カードに使えそうなデザインが沢山あるので、カードゲームのデザインに使えそうです。
巡回展
・なし
感想
第1ステート、第2ステートなど、版違いでいくつか展示されています。
作成の過程で色んな変更が入っていることが見れるので興味深いです。
一部の作品は写真撮影OKでした。
・ステート（State）
刷りの段階。加筆、訂正などの変更がある。
以下に印象に残ったものを書いていきます。
ロートレック｜ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 001 | ロートレック | ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ Moulin Rouge-La Goulue | 1891 | ー | 第1ステート |
| 002 | ロートレック | ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ Moulin Rouge-La Goulue | 1891 | ー | 第2ステート |
ロートレックの代表作ですね。
第2ステートの方は文字が追加されてよりポスターらしくなっているのがわかります。
「MOULIN ROUGE」を3段並べているのが目を惹きますね。
ポール・コラン｜ロイ・フラー（原図）
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 133 | ポール・コラン Paul Colin | ロイ・フラー（原図） Loie Fuller (painting) | 1925 | ー | ー |
[制作日]
2022年10月23日 落書き
[道具]
・鉛筆
・ノート（リングノート）
他の作品と画風が違っていたので印象に残りました。
残念ながら撮影禁止で、画像を探しても見つからなかったで、メモを頼りに描いてみました。
背景が黒がだったので、100均で買っていたブラックノートを使ってみました。
まぁ、出来栄えについてはノーコメントで。
[道具]
・顔彩
・ノート（ブラックノート）
・ロイ・フラー[Loie Fuller]（1862-1928）
アメリカ出身のダンサー。
袖や裾を大きくはためかせた表現が特徴的。
ミュシャ｜書籍『白い象の伝説』挿絵（下絵）
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 025～031 | ミュシャ | 書籍『白い象の伝説』挿絵（下絵） Illustration of the Memorie d’un Elephant Blanc | 1893～94 | ー | ー |
墨と水彩で描かれていて、淡彩ですが綺麗でした。
これは写真撮影が禁止でした。
ロートレック｜写真家セスコー
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 055 | ロートレック | 写真家セスコー Le Photographe Sescau | 1896 | ー | ー |
新しいモンスターではありません。
ロートレックの友人で写真家のセスコーです。
頼まれて描いたそうです。
・ポール・セスコー[Paul Sescau]（1858-1926）
プロの写真家。
好色だったようで撮ってる振りをして口説いたりしていたようです。
ロートレックの写真も撮っています。
ミュシャ｜ジョブ（1896年）
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 068 | ミュシャ | ジョブ（1896年） Job（1896） | 1896 | ー | ー |
ミュシャの中でもお気に入りの作品です。
昔、携帯の待ち受けにしていたこともあります。
ミュシャ｜発射式香水「ロド」（パッケージ）
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 072 | ミュシャ | 発射式香水「ロド」（パッケージ） Rodo | 1896 | ー | ー |
スプレーではないです。水鉄砲のように飛ばすタイプでした。
発射式の香水は初めて見ました。
ロートレック｜『怒れる牝牛』誌（第3ステート）
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 062 | ロートレック | 『怒れる牝牛』誌（第3ステート） La Vache Enragee（Third State） | 1896 | ー | ー |
表情がコミカルで日本の戯画みたいです。
ロートレック｜学生達の舞踏会（文字のないステート）
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 117 | ロートレック | 学生達の舞踏会（文字のないステート） Au Bal des Etudiants（Without Letters） | 1900 | ー | ー |
最後のポスターとなった作品です。
生活は荒れていたようで、アルコール依存症、梅毒、最後は脳出血で亡くなったそうです。
36歳でした。
ピエール・ボナール｜フランス・シャンパン
| No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 141 | ピエール・ボナール Pierre Bonnard | フランス・シャンパン France-Champagne | 1891 | ー | ー |
ロートレックに影響を与えた作品とのことです。
泡が溢れる表現と、女性の表情が印象的。
以上
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