【美術】特集展示「卯づくし─干支を愛でる─」/名品ギャラリーなど|京都国立博物館

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卯づくし─干支を愛でる─
卯づくし─干支を愛でる─

京都国立博物館で毎年新年に開催されているその年の干支に因んだ特集展示の感想です。

美術鑑賞初めはいつもここです。
(2年位は行けてませんでしたが)

概要

名品ギャラリー:特別企画・特集展示
名品ギャラリー:特別公開・他
展覧会期間
[特集展示]
卯づくし─干支を愛でる─
[その他の名品ギャラリー]
墨蹟ぼくせき―禅僧の書
2023/01/02~01/29
弘法大師空海の絵伝 生誕1250年を記念して
十二天屏風の世界
中国の名勝―江南こうなん西湖せいこ
京を描く―洛中洛外図屏風
南張北溥-中国近代の巨匠 張大千ちょうたいせんと溥心畬-
2023/01/02~02/05
日本と東洋のやきもの
特別公開 熊本・宮崎の古墳文化-石人せきじん貝輪かいわ
きものの近代
刀を飾るⅡ
化粧道具
2023/01/02~02/26
京都の仏像と神像2023/01/02~03/05

特別展ではなく常設展示と特集展示になります。
エリア毎にテーマに沿った展示がされています。

目的は「卯づくし」でしたが、思っていたより規模が小さく、1階の隅の1室のみでした。もう少し色々見たかったですね。

今展示されている内容は下記です。

構成

[1階]
新春特集展示 卯づくし─干支を愛でる─
墨蹟―禅僧の書
きものの近代
刀を飾るⅡ
化粧道具
京都の仏像と神像

[2階]
弘法大師空海の絵伝 生誕1250年を記念して
十二天屏風の世界
中国の名勝―江南と西湖
京を描く―洛中洛外図屏風
南張北溥―中国近代の巨匠 張大千と溥心畬―

[3階]
日本と東洋のやきもの
特別公開 熊本・宮崎の古墳文化―石人と貝輪―

3階の発掘品コーナーが熊本・宮崎の所蔵品が展示されていて珍しかったです。
貝輪かいわは普段はここで見れないので、興味深かったです。

感想

兎は少なかったですが、展示品は多いので見応えはあります。
小さな工芸品もあるので、双眼鏡、単眼鏡があると更に楽しめます。

来年は辰年なので、大きな屏風や展示数の拡大に期待したいです。

以下に印象に残ったものを書いていきます。

仁阿弥道八|飴釉双兎炉蓋【落書】

No作家名作品名期間備考
仁阿弥道八にんあみどうはち飴釉双兎炉蓋あめゆう      19世紀卯づくし─干支を愛でる─
飴釉双兎炉蓋
飴釉双兎炉蓋
制作情報(※以降の落書きも共通)

[制作日]
2023年01月07日 落書き/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)


炉の上に乗せる蓋で、蒸気を逃がすために耳に穴が開いてます。
手を入れる為にお腹の下に隙間があります。
から蒸気が出る方が面白そうな気がします。

絵については今回、色鉛筆で彩色してみました。
色があると見栄えが良くなりますね。

実際に使われている所を見たかったので、湯気も描いています。

十二類絵巻 三巻のうち巻上(15世紀)【落書】

No作家名作品名期間備考
作者不明十二類絵巻じゅうにるいえまき
三巻のうち巻上
15世紀卯づくし─干支を愛でる─
十二類絵巻 三巻のうち巻上
十二類絵巻 三巻のうち巻上

干支の展示では毎回登場する定番の絵巻です。

今回は狸が歌合わせの会で判定人をやろうとして、周りから猛反対され、ボコられている所です。
兎が杖で狸をメッタ打ちしてます。

干支玩具図蒔絵印籠

No作家名作品名期間備考
作者不明干支玩具図蒔絵印籠卯づくし─干支を愛でる─

細かく十二支が描かれた印籠ですが、兎を見つけるのが難しい。

手前に招き猫みたいなのがいた。
最近、フルーツバスケットを読んだので、十二支と猫には敏感です。

月兎双鵲八花鏡【落書】

No作家名作品名期間備考
作者不明月兎双鵲八花鏡げっとそうじゃくはっかきょう8~9世紀卯づくし─干支を愛でる─
中国
月兎双鵲八花鏡
月兎双鵲八花鏡

鏡の裏の上部に月が描かれており、真ん中に桂の木、木の下に兎と蟾蜍ひきがえるがいます。

中国では月の兎は不老不死の薬を調合していると考えられているそうです。
日本では望月が転じて餅つきに変わったと考えられています。

桂の木は日本では「木犀もくせい」と呼ばれている木です。
月に約1,500メートルの桂の木が生えている、という話が中国にはあるそうです。

また、蟾蜍は地上の女性が夫の不老不死の薬を飲んだことで、月へ昇り、蟾蜍になったそうです。

ナツメ
ナツメ

なんでッ!?


同じ題材の鏡がいくつかあるようです。
下記は兵庫県にある古代鏡展示館の「月宮双鵲銜綬龍濤紋八花鏡げっきゅうそうじゃくかんじゅりゅうとうもんはっかきょう」です。

宝誌和尚立像【落書】

No作家名作品名期間備考
作者不明宝誌和尚ほうしわじょう立像11世紀京都の仏像と神像
宝誌和尚立像
宝誌和尚立像

京博ではお馴染みの仏像ですね。

来た時には必ず見たくなる仏像です。

宝誌ほうし
中国の六朝時代の超人的逸話のある僧で、十一面観音の化身として信仰された。
京博の像は、顔面が割れて内から十一面観音(十二とも)の姿が現れる所を表現している。

高祖大師秘密縁起【落書】

No作家名作品名期間備考
作者不明高祖大師秘密縁起こうそだいしひみつえんぎ11世紀弘法大師空海の絵伝

意外と面白かった絵巻です。
これが2023年の描き初めになります。

巻五は唐にいた時に皇帝より王羲之おうぎしの書の修復を依頼されて、両手足と口の5本の筆で書いている所です。
これに驚いた皇帝から「五筆和尚ごひつわじょう」の名を賜ったそうです。

巻十は空海の書を批判した小野道風おののとうふうが大きな足に踏まれてる所です。
やられている方は恐怖でしょうが、思わず笑ってしまった・・・ッ。


以上

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