2023年1月に読んだもの、または思い出した漫画の感想です。
主に完結しているものを中心に書きます。
No | 作品名 | 著者 | 出版社 | 巻数 | 評価 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | フルーツバスケット | 高屋奈月 | 白泉社 | 全23巻 | A | 1998~2006年 花とゆめ |
2 | 僕が唄うと君は笑うから | 高屋奈月 | 白泉社 | 全1巻 | B | 1993~1998年 花とゆめ |
3 | レッドフード | 川口勇貴 | 集英社 | 全3巻 | C | 2021~2021年 週刊少年ジャンプ |
4 | 銀河の死なない子供たちへ | 施川ユウキ | KADOKAWA | 全2巻 | A | 2017~2018年 @vitamin |
5 | さよなら絵梨 | 藤本タツキ | 集英社 | 全1巻 | A | 2022年 少年ジャンプ+ |
フルーツバスケット
花とゆめで連載されていたラブコメ漫画です。
作者はコメディを意識していないそうですが、笑いの要素も多いのでジャンルとしてはコメディでいいと思います。
主人公の本田透が草摩家の人々と出会うのですが、草摩家の人間が十二支+猫の物の怪憑きで、異性に抱きつかれると動物に変身するという特殊な体質を持っています。
最初はギャグのような始まりでしたが、色々なことが明らかになっていき、シリアスなストーリーが出てきます。
基本的には透と草摩家、学校の友人達との人間ドラマが魅力の漫画になります。
最初はコメディ色が強くて笑い所も多かったのですが、後半は重い話、暗い話が増えました。
後半も笑うシーンはあるのですが、最初ほどは笑えなかった。個人的には笑える所が好きだったので、最初の頃が良かったかな。
まぁ、後半のシリアスなストーリーも必要な話だったのはわかります。
最後は綺麗に終ってくれたので、結論としては良い作品でした。
それにしても、紫呉の言動は最後までよくわからんかった。じっくり読めばわかるのかな・・・。
僕が唄うと君は笑うから
「翼を持つ者」の番外編を含む短編集です。
3作はかなり初期の作品なので、今の高屋先生の絵柄とはかなり違います。
花とゆめっぽい絵ではある。
・僕が唄うと君は笑うから(1999年)
無口な主人公・厚士が歌を通してヒロインの杏と・・・という感じです。
・Ding Dong(1993年)
主人公の千里は幼い頃に母親を亡くし、父が再婚した矢先に父も亡くし、義理の母と暮らしているという、複雑な家庭環境。
父や義理の母に色んな思いを抱えつつ、少しずつ色んなことが分ってくる、という感じです。
・Voice of mine(1993年)
有名なヴァイオリニストを親に持つ稲垣秀が周りの妬みに耐え、自分の音に悩み、そして・・・という感じです。
・Double Flower(1994年)
手芸好きの橘透流はその趣味から家を勘当されるが、姪の綾が家出して転がり込んできて、色々気付いていく感じです。
綾の存在がコメディ要素になって、それが良かったと思います。
・暗黒姫(1999年)
「翼を持つ者」の登場人物が白雪姫っぽいものを演じる番外編です。
これはギャグ要素が強いですが、高屋先生の作品はコメディ寄りの方が魅力がある気がします。
レッドフード
週刊少年ジャンプで連載されていたファンタジー漫画です。
絵が独特で鈴木央先生に近いタイプと思いました。
「Dr.STONE」の作画をしていたBoichi先生がジャンプの巻末コメントで褒めてましたね。
人を食う人狼と狩人の戦いを描いた漫画ですが、悪くはなかったのですが、そこまで盛り上がらなかった。
主人公のキャラが弱かったかな。
絵も雑誌だとかすれた感じになって見にくかった印象があります。
最終巻(3巻)には描き下ろしでその後の話が少し載ってました。
銀河の死なない子供たちへ
@vitaminで配信されたSF漫画です。
人類が滅んだ地球で、不死の姉弟のπ、マッキと母親だけが暮らしています。
ある日、宇宙から不時着した女性が女の子(ミラ)を出産してそのまま亡くなります。
そこから年を取るミラとの暮らしの中で、色々考えたりします。
そして、後半には姉弟や、不時着した女性の話もわかってきて・・・という感じです。
絵は正直上手い絵でもないですが、キャラ達が死について真剣に考えている様子を見ると、こちらも考えさせられます。
お勧めとは違いますが、読んで見て欲しい作品ではあります。図書室にあってもいいかも。
【美術情報】ゴーギャン
・下巻(2巻) マッキ編
最終話の「マッキ編」で、ママが洞窟でゴーギャンの「我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか」の右半分を見ているシーンがあります。
元々の絵の構成は右側に子供(人生の始まり)、中央に成年期、左側に老人(死)です。
成年期から死の部分が無くなっているので、漫画のテーマに合ってますね。
さよなら絵梨
少年ジャンプ+で読切配信された人間ドラマです。
藤本先生の漫画は感性が合わない所があるので、好きと言うわけではないですが、作品としての完成度が高く、読み応えがありました。
主人公が映画を撮るということで、コマ割は全て1ページ4コマで、カメラを通して見ているように描かれています。
最初は読み難い気もしましたが、途中からは一気に読めました。
現実か非現実かよくわからない部分もあり、独特の世界観も発揮されているので、好みは分かれますね。
お勧めかどうかと聞かれると困りますが、
気になるなら読んでみて、と言いたい。
以上
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