【美術】常設展「長谷川等伯一門による国宝障壁画」/企画展「弘法大師ご誕生一二百五〇年記念展」智積院(宝物館)

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弘法太師ご誕生一二百五〇年記念展
弘法太師ご誕生一二百五〇年記念展

京都にある智積院の宝物館の感想です。

4月4日に新たに開館したという情報を得たので、見に行きました。

概要

展覧会期間
[企画展]
弘法大師ご誕生一二百五〇年記念展
2023/04/04 ~ 2023/07/30
※7/31展示替え
[常設展]
長谷川等伯一門による国宝障壁画
2023/04/16時点

弘法大師ご誕生1250年慶讃きょうさん事業の一環として宝物館が建立されました。
開館して最初の企画展になります。
拝観受付の横にあった以前の宝物殿は収蔵庫として使われています。

特に展示の情報は無かったので、長谷川一門の絵を見たくて来たのですが、行ってみると入口にポスターが貼っていました。
季節ごとに収蔵品を展示していくそうです。

展示内容
  • 展示室1 弘法大師ご誕生一二百五〇年記念
    ・密教法具
    ・弘法大師像
    ・両界曼荼羅図
     など
  • 展示室2 長谷川等伯一門による国宝障壁画
    ・雪松図
    ・桜図
    ・楓図
    ・松に秋草図
    ・秋に黄蜀葵とろろあおい
    ・松に立葵たちあおい

新しい宝物館はエントランスに智積院の歴史を紹介する映像が見れます。
展示室は2つで、広くはありません。

2部屋目は障壁画用になるので、他の展示は1部屋目のみになります。
基本的に仏具、仏画、経典、文書の展示になる為、自分的としては障壁画を見るついでになりそうです。

大書院おおじょいんでは複製画が飾られているので、実物と比較して楽しみたい所です。
ここは庭園もとても奇麗なので、両方見るのがお勧めです。

長谷川等伯はせがわとうはく(1539-1610)
安土桃山から江戸初期にかけて活躍した日本画家。
初期の頃は「信春しんしゅん」の号を使用していた。

能登国七尾(現在の石川県)出身で、下級武士の奥村家に生まれる。
染物屋であり、雪舟門下の等春とうしゅんの門人である長谷川宗清      むねきよ(宗浄)の養子となる。
等春から直接学んだ記録は無いが、「信春」と「等伯」の1字は等春から取ったとされる。

自身を「雪舟五代」を称し、雪舟の正当な後継を主張。
長谷川派の始祖としてを狩野派に対抗する存在となる。

感想

弘法太師ご誕生一二百五〇年記念展

徳川家康の書状がありました。

弘法大師像が複数あっても良かったかな。

長谷川等伯一門による国宝障壁画

No作家名作品名期間備考
長谷川等伯・久蔵きゅうぞう桜図安土桃山
長谷川等伯一門松に立葵図安土桃山

状態はかなり劣化しています。
綺麗とは良い辛いですが、歴史を感じます。
大書院の複製画だと描かれた当時の色鮮やかさで見ることができます。

障壁画で気になるのは全体的につなぎ目が合っていないことです。
元々、1591年に建てられた祥雲寺の客殿に飾られていたのですが、1682年の火災で一部が失われて、残った部分をつないだ為、ずれていると考えられています。

よく考えると、火災時点で100年近く経ってるので、大書院で綺麗な状態が見れるのは今が初めてです。
不思議な感じがしますが、そうなってくるとやはり祥雲寺時代のものが見たいですね。
想像による復元でもいいので、いつか全体を見てみたいです。


・桜図

桜図
桜図
制作情報

[制作日]
2023年04月16日 鉛筆/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

等伯の息子である久蔵が命を懸けて描いた作品です。
胡粉を盛って立体的に表現すること思い付いたシーンが印象的でした。

というのは小説の話です。
タイトルは「松林図屏風」ですが、「桜図」の話の印象が強くて、「松林図屏風」の話の記憶が無い。


・松に立葵図

松に立葵図
松に立葵図
制作情報

[制作日]
2023年04月16日 鉛筆/彩色

[道具]
・鉛筆
・色鉛筆
・ノート(リングノート)

書院の配置を再現して展示されているのですが、ここだけ浮いて見えました。
つなぎ目が合ってない点も含めて、美的に言うと満足できるものではありません。

ただ、火災で焼けてしまったものを新しくするのではなく、何とか残そうとしてくれたという思いを感じるような気がしました。

名勝庭園(講堂/大書院)

真言宗のお寺は五色幕が印象的です。
今日は晴れ間があったので、庭園の緑も綺麗でした。

庇の裏の水面の光が綺麗だな、と思っていた庭園自体を撮ってませんでした。
とりあえず、4年前(2019年)に撮ってたので、載せておきます。


以上

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