【美術】コレクション展/企画展「人・ひと・ヒト 浮世絵の人と顔」徳川美術館

スポンサーリンク
徳川美術館
徳川美術館

愛知県にある徳川美術館です。
尾張徳川家の名品が揃っていて、愛知県を代表する美術館です。

あべのハルカス(大阪)、サントリー美術館(東京)で特別展がある為、貸出中の物もあります。

概要

展覧会期間
[常設展]
名品コレクション展示室
2024/03/26 ~ 2024/06/09
 A:03/26 ~ 04/18
 B:04/19 ~ 05/12
 C:05/14 ~ 06/09
[特別展]
花咲い、風の吹くらん

[企画展]
人・ひと・ヒト 浮世絵の人と顔
2024/04/13 ~ 2024/06/02
[常設展]
蓬左文庫ほうさ    
徳川園

尾張徳川家の所蔵品を中心に常設展と特別展や企画展が催されています。
特別展、企画展では他の所蔵者から借りた作品も含みます。

構成
  • 名品コレクション展示室
    【第1展示室】武家のシンボル ー武具・刀剣ー
    【第2展示室】大名の数寄 ー茶の湯ー
    【第3展示室】大名の室札 ー書院飾りー
    【第4展示室】武家の式楽 ー能ー
    【第5展示室】大名の雅び ー奥道具ー
  • 人・ひと・ヒト 浮世絵の人と顔
    第一章 役者を描く
    第二章 ヒーローを描く 歴史画から役者絵へ
    第三章 女性を描く
    第四章 広重風景画の人物
    コラム① 相撲絵 江戸の鑑賞スポーツ
    コラム② 人で遊ぶ 戯画
    コラム③ 北斎の人物描写

巡回展

徳川美術館展 尾張徳川家の至宝

期間美術館都道府県
2024/04/27〜2024/06/23あべのハルカス美術館大阪
2024/07/03~2024/09/01サントリー美術館東京

感想(名品コレクション展示室)

徳川美術館
徳川美術

直次|刀 無銘

No作家名作品名備考
18直次なおつぐ刀 無銘14世紀第1展示室
徳川宗睦    むねちか(尾張家9代)所用

直刃すぐはに近い模様かな。刃文の中に三日月のようなものも見えます。

刃文の美的感覚は難しいです。
複雑な模様だと綺麗なのかどうかよくわからないことが多々あります。
なので、比較的にすっきりした刃文が綺麗に見えることが多いです。

徳川義直|河島皇子像

No作家名作品名備考
15画賛:徳川義直    よしなお(尾張家初代)河島皇子像かわしまみこ  17世紀第2展示室
河島皇子像
河島皇子像

天智天皇てんぢ    の第二皇子である河島皇子の肖像と歌が書かれた歌仙絵です。
下膨れのおっとりした顔立ちです。

漫画の「天智と天武」に出てるかと思いましたが、ざっと見た限りでは見つかりませんでした。

山脇流狂言図

No作家名作品名備考
25山脇流狂言図やまわきりゅうきょうげんず 三冊の内18世紀第4展示室
山脇流狂言図
山脇流狂言図

山脇流は尾張徳川家のお抱えだった狂言の流派です。

山脇和泉家やまわきいずみけが宗家になりますが、現在は本名「山脇」、芸名「和泉」を使っており、和泉流として知られています。

有名な和泉元彌いずみもとや氏の流派です。

酒呑童子屏風/大江山絵巻(酒呑童子絵巻)

No作家名作品名備考
4酒呑童子屏風17世紀第5展示室
9大江山絵巻(酒呑童子絵巻)17世紀第5展示室

酒呑童子伝説を描いた2つです。
やっぱり、見所は酒呑童子が首だけで襲ってくる場面でしょうか。

初音蒔絵薫物壺・台

No作家名作品名備考
19初音蒔絵薫物壺・台はつねまきえたきものつぼ・だい1639第5展示室
千代姫所用(光友正室)
初音蒔絵薫物壺・台
初音蒔絵薫物壺・台

徳川美術館の中で1、2位を争う名品である「初音の調度」の一つです。

初音の調度はつねのちょうど
家光の娘の千代姫ちよひめが尾張徳川家二代光友に嫁ぐ際に、持参した調度。
源氏物語の「初音」を意匠に取り入れていて、全部で47件ある。
その他に、「胡蝶」にちなんだ「胡蝶の調度」10件と、染織品、金工品を含めた計70件が「婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)」として国宝に指定されている。

碁盤/将棋盤/双六盤

No作家名作品名備考
16
15
17
葵・浮線菊紋散唐草蒔絵碁盤あおい ふせんきくもんちらしからくさまきえ    
葵・浮線菊紋散唐草蒔絵将棋盤
葵・浮線菊紋散唐草蒔絵双六盤
19世紀第5展示室

豪華な盤です。
綺麗ですが、ちゃんと使用感もあるのが良いです。

感想(花咲い、風の吹くらん)※未鑑賞

順路を間違っていました。
⑥~⑨を見れてなかったです。

時間を気にして焦ったか・・・。

展示室
展示室

感想(人・ひと・ヒト 浮世絵の人と顔)

歌川国芳|相馬の古内裏

No作家名作品名備考
17歌川国芳相馬の古内裏そうまのふるだいり19世紀第二章
相馬の古内裏
相馬の古内裏

平将門たいらのまさかどの子である滝夜叉姫たきやしゃひめ平良門たいらのよしかどが仲間を集めて謀反を起こそうとしていて、大宅太郎光国おおやたろうみつくにが退治しようとしている場面です。

この場所は平将門が造った内裏だいり相馬御所そうまごしょ)の廃屋で、内裏を描いた浮世絵もあります。

葛飾北斎|仮名手本忠臣蔵 二段目

No作家名作品名備考
15葛飾北斎仮名手本忠臣蔵かなでほんちゅうしんぐら 二段目1806第二章
仮名手本忠臣蔵
仮名手本忠臣蔵

北斎の描く忠臣蔵です。

以前見たものと同じシリーズ化と思いましたが、違いました。
前回見た物は浮絵うきえと呼ばれる西洋の遠近法を使ったシリーズでした。

歌川国貞/落合芳幾|大相撲の絵

No作家名作品名備考
54歌川国貞勧進大相撲八景 稽古之図かんじんおおずもう けいこのず19世紀コラム①
55落合芳幾勧進大相撲土俵入之図かんじんおおずもうどひょういりのず1859コラム①

勧進相撲は両国の回向院えこういんで始まりました。

<勧進大相撲八景 稽古之図>
稽古場の絵は初めて見たかもしれません。

No.55と同じ時代ですね。
越の海、荒馬あらうまと言った名前が両方とも見られます。

越の海、三ツ鱗みつうろこ玉垣部屋たまがきべやっぽいのでここは玉垣部屋かな?
荒馬(1809-1854)は宮城野部屋、柏戸は何代目だ?

<勧進大相撲土俵入之図>
今も残る横綱の土俵入りの型「雲龍型うんりゅうがた」、「不知火型しらぬいがた」の雲龍、不知火がいますね。
武蔵川、湊川みなとがわ尾上おのえ、と名立たる名前が並びます。

土俵を囲む四本柱しほんばしらには追手風の札もあります。
座ってる検査役のことかな。

行司は木村庄之助です。

歌川芳藤|流行温泉之図/歌川国利|新板猫の戯

No作家名作品名備考
57歌川芳藤    よしふじ流行温泉之図(流好温泉の景)19世紀コラム②
58歌川国利    くにとし新板猫の戯 しんばんねこ たわむれ1884コラム②
流行温泉之図/新板猫の戯
流行温泉之図/新板猫の戯

猫を擬人化した作品です。
以前も似た画題で見ていました。

葛飾北斎/歌川広重|東海道五拾三次

No作家名作品名備考

42
43

葛飾北斎
東海道五拾三次之内とうかいどうごじゅうさんつぎのうち
 四十  池鯉鮒ちりゅう
 四十一 鳴海なるみ
1806-10第四章

44
45
46
47
48



歌川広重

保永堂版東海道五拾三次之内ほえいどうばんとうかいどうごじゅうさんつぎのうち
 日本橋 朝之景にほんばし あさのけい
 由比  薩埵峠 ゆい    さったとうげ
 藤枝  人馬継立じんばつぎたて
 土山  春之雨つちやま   はるのあめ
 水口  名物干瓢みなくち     めいぶつかんぴょう



1833-34




第四章

東海道五拾三次之内
東海道五拾三次之内

広重が有名ですが、北斎も先に描いてました。
色んな絵師が描いていたようで、人気がある画題だったことがわかります。

歌川国芳|としよりのよふな若い人だ

No作家名作品名備考
59
60
61
62
63
歌川国芳としよりのよふな若い人だ

人がたまって人になる
人をばかにした人だ
みかけはこはゐがとんだいい人だ
19世紀名古屋市博物館
徳川美術館
徳川美術館
徳川美術館
徳川美術館
/コラム②

国芳はアルチンボルド(1526-1593)の影響を受けていると言う話も見たことがあります。
江戸時代後期は西洋画の影響が増えているので、あり得る話ですね。

このシリーズだとNo.63が一番有名かな。
詳しく知らなかったのですが、鎌倉時代の朝比奈義秀あさひなよしひで(三郎)を描いているようです。

朝比奈の名は巨人で描かれている浮世絵が印象的で覚えています。

葛飾北斎|北斎漫画

No作家名作品名備考
64-65葛飾北斎北斎漫画19世紀コラム③

江戸時代に浮輪があったんですね。
「浮腹巻」と書かれています。

素材は皮か腸かな?

感想(蓬左文庫)

蓬左文庫
蓬左文庫

蓬左文庫ほうさぶんこは尾張徳川家の蔵書を保管、公開している施設です。
約12万点あります。

2階には和装本の収蔵の様子が再現されています。

和装本の収蔵
和装本の収蔵

河内本源氏物語(複製)

No作家名作品名備考
河内本源氏物語かわちぼんげんじものがたり(複製)1258
河内本源氏物語
河内本源氏物語

完本かんぽんとしては現存する最古の「源氏物語」です。

河内本は河内守である源光行みなもとのみつゆき親行ちかゆき親子が校訂した写本のことを言うそうです。

感想(徳川園)

綺麗に整備された庭園です。
ちょうど、菖蒲の時期でした。
雨上がりの晴れ間だったので、花の上の雨水も綺麗でしたね。

有楽灯篭うらくとうろう」は織田有楽斎おだうらくさい(信長の弟)に因んだ灯籠です。
有楽斎を始祖とする「尾州有楽流」は尾張徳川家で重用された為、有楽好みの様式が色々な所で使われています。

ちなみに、有楽斎が建てた茶室の「如庵じょあん」が国宝に指定されており犬山にあります。
2015年12月に行った時の様子です。

如庵
如庵

以上


コメント

タイトルとURLをコピーしました