奈良国立博物館で開催されている特別展の感想です。
コロナ以降は行けてなかったので、久し振りの来訪になります。
奈良自体が久し振りで、猿沢池にスターバックスが出来ていて吃驚しました。
吉野杉を使った外観が特徴的でお洒落な雰囲気です。
特別展「第74回 正倉院展」 | 2022 |
特別展「第75回 正倉院展」 | 2023 |
特別展「第76回 正倉院展」 | 2024 |
概要
↑は毎年更新されそうなので、↓に奈良国立博物館の特別展のページも載せておきます。
展覧会 | 期間 |
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[特別展] 第74回 正倉院展 | 2022/10/29 ~ 2022/11/14 |
正倉院に収納されていた整理済の宝物の約9000件から毎年60点前後が公開される展覧会です。
※整理済は西宝庫、整理中は東宝庫に収蔵。
初出陳8点を含む59点が出陳されています。
感想
自分が好きなのは前半の工芸品ですね。
文書系は知っている言葉があると気になったりしますが、正直全部を楽しむのは難しいです。
工芸品をじっくり楽しむつもりでしたが、単眼鏡を持ち込むのを忘れてしまいました。
持って来ていたんですが、リュックと一緒にロッカーへ入れてしまいました。
以下に印象に残ったものを書いていきます。
漆背金銀平脱八角鏡
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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5 | ー | 漆背金銀平脱八角鏡 | ー | ー | ー |
チラシにも使われている本展を代表する作品です。
鎌倉時代に盗難で破砕し、明治時代に修理されたようです。
金銀の装飾がしっかり残っています。
正倉院の保存の良さと漆の強さですね。
ただ、他の宝物にも言えますが、銀は黒っぽくなっています。
元の銀色で想像すると、見違えるように綺麗な姿が想像できます。
銀壺【落書】
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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9 | ー | 銀壺 | ー | ー | ー |
見えにくいのですが、よく見ると鹿や猪を狩猟している場面が描かれています。
表面は全体的に細かい鏨打ちによる魚々子地になっています。
正倉院の中でも大きな金属器で、大仏用の仏具だっと考えられているようです。
・魚々子
鏨(先の細い工具)を打つことで、表面に細かい粒をまいたような状態にする技法。
紫檀木画箱 附 床脚
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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12 | ー | 紫檀木画箱 附 床脚 | ー | ー | ー |
蓋のみ当初のもので、他は明治時代のものです。
細かい象嵌がされていて綺麗でした。
デザイン的に見ても日本伝統工芸展に出展されていてもおかしくないような品でした。
・木画
色の違う木・竹・象牙・金属などを象嵌する技法
・象嵌
別の素材をはめ込んで模様や絵を描く
大歌緑綾袍
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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26 | ー | 大歌緑綾袍 | ー | ー | ー |
絹製の長袖の上着です。
大仏開眼会で披露された「大歌」という歌の歌い手が着用されていたそうです。
見る角度で模様が見えたり見えなかったりします。
絹のツヤが今も残っているのが凄いです。
鉄三鈷
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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44 | ー | 鉄三鈷 | ー | ー | ー |
空海が密教を持ち込む以前、日本にあった古密教で使われていたそうです。
尖っているので、武器の印象が強いです。
霰地花文錦(錦繡綾絁等雑張)
No | 作家名 | 作品名 | 年 | 期間 | 備考 |
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59 | ー | 霰地花文錦(錦繡綾絁等雑張) | ー | ー | ー |
菱形模様の赤と白が綺麗に残っています。
正倉院宝物では定番の文句ですが、1300年前とは思えません。
東京国立博物館にも正倉院伝来の同じものが所蔵されています。
出典:東京国立博物館 研究情報アーカイブス
正倉院霰として現代にも影響を与えているようです。
以上
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